研究課題/領域番号 |
20K19523
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
三瀬 貴生 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (00740888)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | 競泳 / Scapular Dyskinesis / 肩峰下インピンジメント症候群 / 水泳肩 / 肩甲骨挙動 / 筋電図解析 / 3次元動作解析 / Swim-bench / 肩関節障害 / 成長期競泳選手 / 肩甲骨周囲筋群の機能不全 / 若年競泳選手 / 肩障害 / 肩峰下空間距離 |
研究開始時の研究の概要 |
競泳では肩障害の発生頻度が高い。これは、泳中に肩峰下空間距離(肩甲骨の肩峰と上腕骨の骨頭の距離;Subacromial Space Distance;以下SSD)が狭くなることによる機械的ストレスが原因である。だが、泳動作時のSSDを評価する方法やSSDの狭小に関係する泳動作の特徴は確立されていない。そこで本研究では、①肩関節運動の3次元解析からSSDを推定する方法の確立。②泳動作時の肩関節運動の3次元解析からSSDを推定する方法の確立。③SSDを狭小させる泳動作の特徴を探索する。これらの課題を達成することで、効果的な予防プログラムの開発に寄与し、安全に水泳を楽しむことができる社会を目指す。
|
研究成果の概要 |
泳動作中の肩関節障害発生リスクをスクリーニングする手法を確立するため、Scapular Dyskinesis(肩甲骨の異常運動;以下SD)の評価法に着目し、SDの有無による泳動作中の肩甲骨挙動の違いを3次元動作解析にて検証した。SDを有する場合、泳動作を開始する局面において肩関節障害のリスクが高まる肩甲骨挙動を示した。また、エクササイズ介入によって即時的に泳動作中の肩甲骨周囲筋群の活動が賦活する可能性が示唆された。競泳における肩関節障害を予防するためには、スクリーニングとして肩甲骨運動を評価し、異常運動が出現した場合、エクササイズを実施することの有用性と考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで泳動作によって生じる肩関節障害のメカニズムは研究されてきたが、泳動作中に障害発生リスクをスクリーニングする手法の検証は少なかった。本研究の成果によって、肩甲骨運動を観察する評価法は泳動作中の肩関節障害発生リスクをスクリーニングする手法として有用であることが示された。肩関節障害は他の上肢を多用するスポーツ競技でも発生頻度が高い。また、社会的な課題でもある子供の体力低下のうち、ボール投げといった運動能力に肩甲骨の機能は影響する可能性がある。そのため、競泳以外の上肢を多用するスポーツ競技や小児の運動器検診などにも応用できる可能性があり、上肢の機能評価としての汎用が期待される。
|