研究課題/領域番号 |
20K19526
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
瀧本 真己 京都先端科学大学, 健康医療学部, 准教授 (10818503)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ケトン体 / 有酸素運動 / 糖尿病 / 認知機能 / 運動 / β-ヒドロキシ酪酸 / βヒドロキシ酪酸 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、糖尿病ラットの認知機能低下の予防と改善に対して、有酸素運動トレーニングとケトン体の一つであるβ-ヒドロキシ酪酸(β-HB)の慢性投与の併用が相乗的な恩恵効果をもたらすか検討する。β-HBの神経細胞への取り込みを担うケトン体輸送担体(MCT2)に着目し、関連因子を分析することで、運動とβ-HBによる認知機能改善効果の分子メカニズムを検討する。
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研究実績の概要 |
当該年度では、昨年度まで実施していた研究課題の追加実験を進めた。 実験では、有酸素運動の負荷とケトン体(β-ヒドロキシ酪酸)の投与によって、糖尿病マウスの認知機能低下を軽減できるか検討した。雄性ICRマウスを対照群、安静群、運動群、ケトン体投与群、運動+ケトン体投与群の5群に分け、1週間の予備飼育の後に、対照群以外には糖尿病を誘発するストレプトゾシン(250mg/kg)を投与した。1週間の安静後にストレプトゾシンを投与した群のマウスは血中グルコース濃度が300mg/dL以上となった。その後も2週ごとに血中濃度の測定を行い、高血糖状態が飼育終了時まで継続していた。ストレプトゾシン投与の1週後から、運動群と運動+ケトン体投与群には飼育ケージ内にホイールランニング装置を設置して有酸素運動をさせた。また、ケトン体投与群と運動+ケトン体投与群には水の代わりにβ-ヒドロキシ酪酸溶液(1mg/ml)を与えた。有酸素運動の負荷とケトン体の投与は6週間行い、その後に認知機能検査として、位置認識試験を実施した。検査を終えたマウスは麻酔下にてサンプル(大脳皮質、海馬、ヒラメ筋、足底筋、血漿)を採取した。 位置認識試験では、観察箱に入れた物体の位置をマウスに覚えさせ、翌日に物体の位置を新規の位置に移動させ、物体の探索時間を記録した。新規位置の領域を探索する時間には差がみられなかったものの、行動の様子(立ち止まる時間や領域間の移動回数)には差がみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響によって遅れていた実験動物の追加実験を終えることができたが、採取したサンプルの分析を完了できていない。
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今後の研究の推進方策 |
位置認識試験の評価指標を再考して、糖尿病マウスの認知機能低下の影響を検討する。 採取したサンプルの分析を進め、脳内のケトン体輸送に関わるタンパク質、ケトン体代謝に関わるタンパク質の発現量への影響を検討する。
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