研究課題/領域番号 |
20K19534
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
辻 大士 筑波大学, 体育系, 助教 (90741976)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | スポーツ観戦 / スポーツボランティア / ソーシャル・キャピタル / うつ / 社会参加 / アウトカムワイド / ウェルビーイング / 社会的凝集性 / ボランティア / 介護予防 / 認知症予防 / テレビ・インターネット / 日本老年学的評価研究 / 地域づくり / 第2期スポーツ基本計画 |
研究開始時の研究の概要 |
「する」スポーツの促進・阻害要因や健康効果に関する研究は多いが、「みる」「ささえる」スポーツに関する定量的な研究は極めて少ない。 本研究では日本全国の約60市町村・約5万人の高齢者を対象とした縦断疫学調査を実施し、1)「する」スポーツが多い地域では「みる」「ささえる」スポーツに参画する高齢者も多いのか、2)高齢者の「みる」「ささえる」スポーツを促進・阻害する要因は何なのか、3)「みる」「ささえる」スポーツは認知症予防や要介護化予防に寄与するのかを検証することを目的とする。これにより、高齢者の「みる」「ささえる」スポーツの普及促進を戦略的に進めるための、定量的な根拠資料を得ることを目指す。
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研究実績の概要 |
2019年度に日本老年学的評価研究(Japan Gerontological Evaluation Study)が全国60市町村で65歳以上の高齢者を対象に実施した郵送調査データをベースラインとし、その3年後の追跡データを取得するための郵送調査を2022年10~12月に実施した。この2022年度の調査では全体で77市町村・約34万票送付し、約23万票の回収を達成した。対象者の8人の1人に対して「直接現地」と「テレビ・インターネット」でのスポーツ観戦頻度(みるスポーツ)を尋ねる調査票がランダムに封入された。また同様に、運動・スポーツに関するボランティア活動(ささえるスポーツ)への参加頻度を尋ねた。具体的には、スポーツの指導やスポーツ大会の運営、自身や家族が所属するスポーツクラブの手伝い(練習や大会での参加者の送迎、参加者の飲料や弁当の準備等)について調査した。その結果「みるスポーツ」と「ささえるスポーツ」のそれぞれについて、約2.7万票の有効回答を得ることができた。 これらのデータに対して3年間の追跡データの構築を進め、分析用の変数作成を行った。このデータセットを用い、高齢者における「みるスポーツ」と「ささえるスポーツ」が、その後の多様な健康・well-being指標との間にどのような関連があるのかを明らかにするための、アウトカムワイド分析を試行した。 また、高齢者の「みる」「ささえる」スポーツへの参画が多い・増えた自治体を特定し、4つの自治体でフィールドワークを実施した。これにより、高齢者の「みる」「ささえる」スポーツを推進するうえでの具体的な方略について、手がかりを得ることを目指した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
縦断追跡データの整備に当初の予定以上に時間を要した。そのため、研究期間を1年延長した。
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今後の研究の推進方策 |
3年間の追跡データを用い、高齢者における「みるスポーツ」と「ささえるスポーツ」が、その後の多様な健康・well-being指標との間にどのような関連があるのかを明らかにするアウトカムワイド分析の結果を確定させ、論文投稿・掲載を目指す。 また、フィールドワークの結果をまとめ、得られた好事例の社会還元・実装に向けた方略を検討する。
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