研究課題/領域番号 |
20K19563
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
下山 寛之 筑波大学, 体育系, 助教 (80760652)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 炭素安定同位体 / 重水素安定同位体 / 二重標識水法 / 身体活動 / 総エネルギー消費量 / 安定同位体比質量分析 |
研究開始時の研究の概要 |
エネルギーバランスがエネルギー摂取量とエネルギー消費量の関係性で示されるように,エネルギー消費量の多い人ほどエネルギー摂取量を保持するために多くの食物を胃腸を使って消化吸収する必要がある.しかしながら,これまでにアスリートにおいて,運動によるエネルギー消費量,総エネルギー消費量の個人間比較を胃腸の消化吸収能力を用いて説明している研究はない. また,経験的にもエネルギー摂取量が多い(よく食べる)アスリートは身体活動のエネルギー消費量が高いことはよく知られているが,その胃腸の消化吸収能力との関連性は明らかではない.
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研究成果の概要 |
胃腸の消化吸収能の決定の為,炭素安定同位体(13C)を用いた複数の基礎実験を行った.マスク法を用いた安定同位体の①投与量の確認,②投与後の上昇速度の検討,ヒューマンカロリーメータを用いた③食事の影響,④睡眠中の再現性,⑤高強度運動の影響を検討した.また,二重標識水法を用いて,食事摂取と総エネルギー消費量が大きく異なる体格の大きな男性競技者24名と小さな女性競技者23名を比較した.本研究において,従来では困難であった長時間の炭素安定同位体を用いた呼気評価ができ,この方法と二重標識水法を用いて,競技者の総エネルギー消費量と胃腸の消化吸収能力を関連づけられる可能性があることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のオリンピックにみられるように,多種多様な競技種目が存在し,それらの競技パフォーマンスは人々を魅了している.競技種目の増加に伴い,これまでになく競技および個人に特化したスポーツ栄養のサポートが必要となっている.特に,競技者にとって身体活動に見合う適切なエネルギー摂取量は,トレーニングや身体組成・体重へ影響を与えるため重要である.また,体格を維持・増加と上手にコントロールするには,食欲だけではなく,消化吸収の能力に合わせた食事摂取も必要である.本研究の安定同位体を用いた消化吸収の評価方法の検討により,将来,個人の消化吸収能力に合わせた新たなウェイトコントロール法への応用が期待できる.
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