研究課題/領域番号 |
20K19567
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
田中 嘉法 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 協力研究員 (40791249)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | in vivoイメージング / 骨格筋 / ミトコンドリア / 乳酸塩 / カルシウムイオン / 乳酸 / ミトコンドリアCa2+ / 筋疲労 / In vivoイメージング / グルコース / イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,細胞内の乳酸塩を可視化することにより,乳酸が持久的収縮中に生じる筋発揮張力の低下を抑制する機構を解明することを目指す.近年,乳酸は筋発揮張力を維持させるために有効な物質であることが報告されているものの,乳酸がどのようにして筋発揮張力に関与しているのかについては,未だに議論がなされている.そこで本研究では,独自に開発した生体内 バイオイメージング技法により,乳酸を継時的にかつ筋線維毎に可視化することで,筋収縮中における乳酸と筋発揮張力維持の関係性を解明する.これにより,筋収縮中及び,筋収縮後のエネルギー利用及び,筋発揮張力の向上を目的とした乳酸補給という新たな乳酸の利用法を提言する.
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研究成果の概要 |
骨格筋の代謝活動において産生される「乳酸」は疲労を助長するのではなく,疲労の軽減に寄与していると考えられるようになってきた.本研究は,乳酸塩感受性蛍光タンパク質を用いて,運動中の乳酸塩濃度変化を可視化するモデルを作成した.その結果,高強度の筋収縮中に,筋線維タイプによって乳酸塩濃度動態が異なることを観察した.また,乳酸の代謝には,骨格筋内のミトコンドリアが重要な役割を果たしていることから,筋収縮時のミトコンドリア機能について検討した.その結果,収縮時のミトコンドリアCa2+濃度の変化が筋発揮張力に直接的に影響を及ぼしていることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において確立されたバイオイメージング手法は,ホメオスタシスを維持して細胞内イオン動態の観察を可能とした.このモデルを用いて筋収縮活動時の乳酸動態とミトコンドリアCa2+動態の観察に成功した.乳酸とCa2+の細胞内での振る舞いは筋収縮の制御機構の中心であり,筋疲労の機構を解明するために特に重要である.また,本研究の研究モデルや知見は,エイジングならびに糖尿病などの代謝性疾患に付随する筋機能低下の機構解明などにも応用が期待される.
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