研究課題/領域番号 |
20K19574
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 和洋女子大学 |
研究代表者 |
永澤 貴昭 和洋女子大学, 家政学部, 助教 (60707595)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | スポーツ栄養 / アスリート / 栄養アセスメント / 栄養ケアプロセス / 食事調査 / 食品群別摂取頻度 / アンケート調査 / 食習慣 / 食品群別摂取頻度調査 / スポーツ栄養学 / コンディション / スポーツ栄養アセスメント / 不定愁訴 / アセスメント / ビタミン |
研究開始時の研究の概要 |
アスリートの的確なコンディション把握は、スポーツ障害を回避し、適切なコンディショニングと充実したトレーニングの実践を通して競技力向上を実現するための重要な一要素である。しかし現在、アスリートのコンディション把握の方法は明確に開発されていない。そこで、本研究では多種目、多数の大学生男子アスリートを対象に、身体組成測定、食事調査、血液検査、質問紙調査などを実践した後に、収集されたコンディションに関する多数のアセスメント指標データを統計的に解析し、アスリートのコンディションを的確に把握するためのアセスメント指標の確立と、スポーツ現場で使用できるアセスメントツールの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
スポーツ選手のコンディション管理や競技力向上のための食生活や栄養摂取状況の把握、評価や改善は、スポーツ栄養士や管理栄養士による段階的なアプローチ、目的に合わせたアセスメントツールや評価基準を用いたスポーツ選手専用の栄養ケアプロセスの流れに沿った指導が行われている。しかし、チームスタッフにスポーツ栄養士や管理栄養士がいない場合は、他のスタッフや選手自身が食生活の把握や改善に向けて継続的に取り組みを行う必要がある。しかし、スポーツ選手専用の栄養ケアプロセスに沿った仕組みとそのために活用できる「スポーツ栄養パスウェイ」が必要となる。本研究では、スポーツ選手専用の栄養ケアプロセスの中で注視するアセスメント項目と誰もが活用できる「スポーツ栄養パスウェイ」の構築について検討する。 2023年度は、幅広い競技レベルの大学生男子ハンドボール選手を対象にエネルギーおよび栄養素摂取量、食生活、食意識、トレーニング状況や疲労について調査を実施した。その結果、得点化した食品群摂取頻度のポイントとエネルギー、たんぱく質、炭水化物、鉄、ビタミンB2など多くの項目に正の有意な関係が認められた。食品群摂取頻度のポイントは、スポーツ選手向けの補食や菓子類を中心とした間食との関連が認められ、3食以外の飲食物の摂取が重要であることが推察された。 疲労に関する得点は、食品群摂取頻度のポイントや多くの栄養素摂取量と負の関係であることやメンタルの不良、不定愁訴の有訴数と有意な正の関連があることが認められた。 スポーツ選手専用の栄養ケアプロセスの中で注視するアセスメント項目と誰もが活用できる「スポーツ栄養パスウェイ」の検討は、食品群摂取頻度のポイントや疲労得点などの項目を含めた複数の項目間の関連について解析を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は、当初予定していた多種目、多人数を対象にした調査から一部計画を変更し、競技や調査項目を絞って実施した。調査項目の選定、対象となるチームに対する参加協力依頼を複数の試合会場、複数の日程にまたいで直接声掛けをしたことや被検者の食事調査解析に時間を要したことから進捗は遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
現在は、大学生男子ハンドボール選手を対象とした研究の解析作業を行っている。今後は、食事調査結果、アンケートによる食生活、食意識、疲労やメンタルヘルスなどのコンディション項目のそれぞれの結果の関連について、栄養ケアプロセスの観点からスポーツ現場でスポーツ選手に活用できるツールと「スポーツ栄養パスウェイ」の構築に関して検討を行い論文の執筆を進める予定である。
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