研究課題/領域番号 |
20K19586
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 神戸親和女子大学 |
研究代表者 |
宮辻 和貴 神戸親和女子大学, 教育学部, 准教授 (90717563)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 歩行 / 高齢者 / 若年者 / 動作解析 / 速度変化 / 行動体力 / 老化予防 / 運動指導現場 / 体力 / 身体運動 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の歩行運動は、主に上肢と下肢の動作を中心に体幹を含めた身体運動全体に生じる動きを捉えた研究が多い。しかしながら、昨今の加齢の影響によるフレイルやサルコペニアなどの多角的な視点を踏まえ、高齢者の歩行能力の低下を防止するためには、四肢と体幹のみならず速度変化に伴う歩行動作の違いを検証する必要性がある。 そこで、高齢者の歩行運動における異なる速度条件下での歩行動作と行動体力との関連性を統合的に理解すること、及びその知見が高齢者の一生涯に関わる健康づくりや体力づくりに携わる運動指導現場へ応用できる可能性について検討し、歩行指導を含めた歩行能力の改善に寄与する知見を得ることが本研究の目的である。
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研究実績の概要 |
本研究における目的は、高齢者の歩行運動において種々の速度条件下での歩行動作と行動体力との関連性を統合的に理解することにある。つまり、それらの知見が高齢者の一生涯に関わる健康・体力づくりに携わる運動指導現場へ応用できる可能性について検討することにより、歩行指導を含めた歩行能力の改善に寄与する知見を得ることにつながる。 2022年度の研究実績としては、2021年度に引き続き本研究課題の遂行に向けた予備実験および本実験の準備・手配・検証に対する測定が中心となった。しかしながら、2020年度および2021年度と同様に、全国的な新型コロナウイルス感染症予防対策の措置の影響によって、当初の研究計画から得られる予定であったデータ等(分析・解析処理等)が停滞している。そのため、2022年度は補助事業期間が最終年度であったことから、本研究課題を確実に遂行するためにも、2023年度の補助事業期間延長申請を行った。 2023年度に向けた本研究課題の展開として、これまで積み重ねた実験計画全般を基に、本研究課題の研究計画への実施に向けた取り組みが主な収穫であったといえる。実際に、高齢者特有の歩行運動メカニズムを解明するうえで、低速度から最高速度に至るまでの種々の歩行速度の変化によって生じる歩行動作の動きの必然性を再認識することができた。この種々の速度変化による高齢者特有の歩行パターンを数多くデータとして蓄積することにより、行動体力との関連性が深い加齢の影響によるフレイルやサルコペニアなどの老化予防に向けた運動指導現場への応用に新たな情報へとなり得る。よって、この速度条件設定の変化に伴い生じる歩行運動メカニズムの解明に寄与する試みであるといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度における補助事業期間最終年度においても、本研究課題の研究計画に沿った取り組みに遅れを生じていたことから、2023年度の補助事業期間延長申請を行った。 2020年度および2021年度と同様に、2022年度も新型コロナウイルス感染症の感染拡大予防対策による「被験者(高齢者、若年者)」ならびに「実験補助員の確保」や「施設(本学・実験場所) の入構制限」によって、実験計画(データ測定等)に多大な影響を受けたことが主な理由として挙げられる。 2023年度においては、これまでに積み重ねた研究計画を踏まえ、対象者である被験者、実験補助員の安全面への配慮を十分に行いつつ、本実験が遂行できる体制づくりの構築に最善の努力を行うこととする。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に関しては、これまでに蓄積してきた研究計画(実験計画全般を含む)を踏まえ、高齢者の歩行能力の改善につながるメカニズムを解明する条件設定(歩行動作の再現性を含む)により、高齢女性と若年女性それぞれに対する種々の速度条件下(低速度から最高速度)での歩行パラメーターと行動体力との関連性を中心とした比較を行い、高齢者特有の歩行運動メカニズムを明らかにする。 今後、高齢者の健康・体力づくりに携わる運動指導現場に寄与するデータの蓄積を視野に入れつつ、身体活動・身体運動の基礎となる歩行能力の改善に向けた歩行指導へとつながる視点を目指していく予定である。
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