研究課題/領域番号 |
20K19608
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 亜細亜大学 |
研究代表者 |
鹿内 菜穂 亜細亜大学, 経営学部, 准教授 (20706816)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ヨガ / 気分 / 不安 / 重心動揺 / 重心軌跡 / オンライン / 主観的恩恵 / 月礼拝 / 柔軟性 / 足圧分布 / 重心 / 立位姿勢 / 満足感 / フィードバック / 太陽礼拝 / ウォーキング / 心理的効果 / システムチェック / 画像解析 / 心理評価 / 姿勢 / 身体動揺 / 緊張 |
研究開始時の研究の概要 |
成人の健常者を対象にしたヨガによる心身の影響について科学的によく分かっていない.そこで,本研究は,大学生を対象に,①ヨガが身体の変化にどのような影響を及ぼすのか,また②どのような心理面と身体の変化とが関係あるかについて明らかにする.①はヨガの身体動作計測を行い,画像解析より姿勢の変化を求めるとともに,足圧測定装置より重心の変化と身体動揺量の低減を分析する.②はヨガによる緊張緩和と不安低減を心理尺度を用いて,心理面と身体の変化の相互関係を調べる.これらは,ヨガによる身体の安定性の獲得だけでなく,一般の人がヨガを心身の健康維持へのトレーニングとして正しく理解するために有益な知見になると考える.
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研究成果の概要 |
研究計画の変更が余儀なくされ,まずオンラインヨガの主観的恩恵を調べた結果,快感情の獲得に寄与し得ることが示された。そこで,オンサイトのヨガの効果を調べた結果,緊張や不安の軽減が認められ,さらに眠気や倦怠感を払拭する可能性も示された。一方,スポーツ競技者の学生に比べて一般学生の立位姿勢,特に膝の角度および肩峰の位置の変化が大きい傾向にあったが,個人差も大きく客観的な指標を得られなかった。そこで,高不安者へのヨガの介入を行った結果,4週間と8週間に差はなかったが,未介入に比べて不安および重心動揺は有意に減少した。さらに,重心位置も変化することが確認され,心理状態と身体動揺の関連性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,新型コロナウイルス感染症拡大により,予定していた実験を一部変更せざるを得なかった。しかし,オンラインヨガの実験も行えたことで,オンサイトのみでは得られなかった効果を明らかにすることができた。そして,これまで先行研究で報告されてきた,ヨガが緊張や不安を低減するという効果の頑健性を示しただけでなく,同程度の強度であるウォーキングとの違いを示したことや,重心動揺の変化を明らかにした。これらは,ヨガの指導だけでなく,健康科学の分野に新たな知見を提供できたと考える。特に重心動揺や重心位置の変化に関する知見は,今後高齢者のふらつきや心因性めまい患者への運動療法の応用に寄与し得ると考えられる。
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