研究課題/領域番号 |
20K19643
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
高氏 裕貴 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科(八景キャンパス), 客員研究員 (30784144)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 細胞老化 / 老化 / プロテオスタシス / 凝集タンパク質 / タンパク質合成 / 機能性物質 / アーユルヴェーダ |
研究開始時の研究の概要 |
細胞老化は様々なストレスにより誘導され、老化や様々な疾患の発症に深く関わっているが、その増殖停止の機構に関しては解明されていない点が多い。私は、老化細胞ではタンパク質の過剰な蓄積が起こっており、過剰なタンパク質の合成・蓄積を抑えることで細胞老化を抑制できることを見出した。本研究では、細胞老化の過程で過剰に蓄積したタンパク質が凝集していることを明らかにし、タンパク質の凝集が不可逆的な増殖停止を引き起こす可能性を検討する。さらに、異常なタンパク質の蓄積・凝集を抑制する機能性物質を同定し、加齢性疾患への効果の検証を通じて抗老化への展開を図る。
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研究実績の概要 |
細胞老化は、動物組織を構成する体細胞が、不可逆的に増殖を停止する現象であり、個体老化や様々な疾患の発症に深く関わっている。本研究では、細胞老化の過程で過剰に蓄積したタンパク質が凝集していることを明らかにし、タンパク質の凝集が不可逆的な増殖停止を引き起こす可能性を検討する。 これまでの研究で、細胞老化誘導時にタンパク質合成が上昇し、プロテオスタシスが乱れ、不溶性タンパク質が生じていること、ケミカルシャペロンによってプロテオスタシスを整えることで細胞老化が抑制されることを見出した。また、プロテオスタシスの乱れが核膜タンパク質に影響を与えることも見出した。 本年度は、タンパク質合成の上昇メカニズムの解析、核膜タンパク質の強制発現とケミカルシャペロンの協調効果の解析を行った。その結果、タンパク質合成が上昇するメカニズムの一端を解明した。核膜タンパク質の強制発現とケミカルシャペロンを併用することで細胞老化抑制効果が増強された。 また、我々が発見したプロテオスタシスの乱れを改善するハーブが、細胞の分裂寿命を顕著に延長することも見出した。これら植物の作用機序解明と有効成分の特定のため、リソソーム活性測定、HPLCによる成分分画を行い、特定の分画液がリソソーム活性を向上させることを見出した。 ヒト細胞に凝集性タンパク質を発現させた際の、核構造や核膜タンパク質に与える影響の解析も開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID19により、研究が遅れていたが、 過剰なタンパク質の蓄積・凝集による細胞老化誘導機構について解明が進み、プロテオスタシスと核膜タンパク質との関連を示唆するデータが得られたことは、当初の計画以上の成果である。また、機能性物質の成分特定にも取り組むことができた。 さらに、マウスにおける老化防止・寿命試験も開始し、来年度にはある程度の結果が得られると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、以下の解析を行う予定である。 1)核膜タンパク質の発現量や局在変化に伴うクロマチンの構造の変化とケミカルシャペロンによる効果の解析 2)核膜タンパク質とケミカルシャペロンンのDNAダメージに与える影響の解析 3)ヒト細胞に凝集性タンパク質を発現させた際の、核構造や核膜タンパク質に与える影響の解析 4)リソソーム活性を向上させる成分の特定 5)マウスにおける老化防止効果の解析
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