研究課題/領域番号 |
20K19666
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 岡山大学 (2021) 独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)) (2020) |
研究代表者 |
福井 裕介 岡山大学, 大学病院, 助教 (60824802)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 慢性脳低灌流 / プラズマローゲン / 慢性脳血流低下 / 酸化ストレス / 一過性脳虚血 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、様々な臨床研究からアルツハイマー病(AD)と脳血流低下の関連性が報告されており、 AD治療の新しい手がかりとして脳血流低下と認知機能低下をつなぐメカニズムの解明が期待されている。申請者らはこれまでに、AD患者には慢性的な脳血流低下がみられ、その重症化と認知機能低下が関与していること、アミロイドβの凝集には脳血流低下が関連し、その凝集は酸化ストレス軽減により抑制されることを明らかにした。本研究では、慢性脳血流低下による酸化ストレスから認知機能障害へ至る経路について経時的解析を行い、ADの新たな予防法・治療法開発の可能性について検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は、慢性脳血流低下による酸化ストレスから認知機能障害へ至る経路について経時的解析を行い、アルツハイマー病(AD)の新たな予防法・治療法開発の可能性について検討した。 ameriod constrictorsをADモデルマウス(APP23)の総頸動脈に装着し、約1ヶ月をかけ40%程度脳血流量を低下させた慢性脳低灌流モデルマウスを作成した。APP23マウスは脳血流量低下により通常よりも早い空間認知機能および血中酸化ストレス度の増悪を認めたが、このような悪化がプラズマローゲンの投与(APP23+CCH+Plasマウス)により改善されることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究結果は、プラズマローゲンの継続的な摂取が血中および脳内の酸化ストレスを軽減し、脳内の炎症を抑制することで脳血流低下によるアミロイドβの蓄積および認知機能低下を緩和する可能性を示した。サプリメントなどによるホヤ由来プラズマローゲンの日常的な摂取が体内の抗酸化に働き、脳保護的な役割を果たすことが期待される。
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