研究課題/領域番号 |
20K19671
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 北里大学 (2021-2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
渡辺 和広 北里大学, 医学部, 講師 (60822682)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 身体活動 / 座位行動 / 労働者 / 機械学習 / 深層学習 / モバイルヘルス / メンタルヘルス |
研究開始時の研究の概要 |
労働者の身体活動の促進は、将来の健康寿命の延伸に寄与する重要な課題である。身体活動を促進するための介入として、スマートフォンアプリ等を利用したモバイルヘルス介入が有効であることが知られており、端末に記録された膨大かつ複雑な身体活動データから機械学習等の技術を用いて身体活動パターンを予測する試みも報告されている。本研究では機械学習等の技術を活用して、労働者における身体活動パターンの予測を行うことを目的とする。
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研究成果の概要 |
この研究の結果、労働者からのべ3.5年分 (1661日分) の身体活動パターンと翌日の抑うつ・不安がセットとなった教師データが収集された。これらの教師データを用いて学習された深層学習モデルが労働者の翌日の抑うつ・不安の水準を正しく分類できた割合 (正答率) は76.3±0.04%であり、特に精神的に健康な状態を分類する精度は81.6±0.04%と高い精度を示した。このモデルは、当事者である労働者を対象としたインタビュー調査等を経ながら、身体活動とメンタルヘルスをモニタリングするためのスマートフォンアプリケーションに活用された。現在、そのアプリの効果検証と実装可能性の評価を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、労働者の日常レベルの抑うつ・不安の変動を、身体活動パターン、基本属性、および就業状況から高い精度で予測したことを示す初めての研究であり、また深層学習の技術を用いた産業保健の研究であることからも、学術的意義は高いと言える。さらに、開発された深層学習モデルは、スマートフォンがあればだれでも利用できるスマートフォンアプリケーションの形で社会実装されており、労働者の多くがアクセスできる。アプリケーションの実装可能性、およびアプリケーションを使用した場合の身体活動の促進やメンタルヘルスの改善に対する効果は今後検証する必要があるが、社会的にも意義のある研究である。
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