研究課題/領域番号 |
20K19681
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
澤村 弘美 兵庫県立大学, 環境人間学部, 特任助教 (30555371)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ビオチン / 口蓋裂 / 胎生期栄養 / エピジェネティクス |
研究開始時の研究の概要 |
1.ビオチンが口蓋形成過程において、どの時期に、どの部位において重要であるかを明らかにする。口蓋の部位によって遺伝子発現や機能が異なることが報告されていることから、ビオチン欠乏が発生時期・部位特異的に口蓋に及ぼす影響を調べる。 2.ビオチン欠乏による口蓋裂発生がシグナル伝達の異常によるものであるかどうかを明らかにする。 3.ビオチン欠乏による口蓋裂発生がエピジェネティック変化を介して起こるのかどうかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
ビオチンを欠乏させた母体へのビオチン補給が胎仔の口蓋形成におよぼす影響を検討した。ビオチン欠乏マウスに対して妊娠10日から12日にビオチンを補給すると口蓋裂発生を完全に抑制できることを見出した。口蓋形成初期にビオチンが充足されていることが重要であると考えられる。妊娠13日の胎仔口蓋における結合型ビオチン量は、妊娠15日よりも多い傾向がみられ、ビオチンがたんぱく質と結合することにより口蓋形成に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口蓋裂は日本人で頻度の高い先天顔面奇形の一つである。しかし、その発生要因および発生機序については十分に解明されていない。口蓋裂の治療の主体は外科的治療であり、根本的治療法は存在しないことから、口蓋裂発生機序の解明および予防法の確立が求められる。本研究では、妊娠10日のビオチン欠乏マウスにビオチンを補給すると口蓋裂発生を完全に抑制できることを見出した。ビオチン欠乏による口蓋裂発生機序を明らかにしていくことで予防法の確立への貢献が期待できる。
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