研究課題/領域番号 |
20K19690
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 健康科学大学 |
研究代表者 |
坂本 祐太 健康科学大学, 健康科学部, 助教 (90828617)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 腸管免疫 / 肥満 / 糖尿病 / 液性免疫 / IgA / 形質細胞 / 生体内凍結技法 / 免疫組織化学 / B細胞 / クラススイッチ / 腸絨毛 / 免疫グロブリン |
研究開始時の研究の概要 |
肥満や糖尿病が誘発する症状の一つとして腸管免疫機能が低下することが知られるが、腸管液性免疫で機能するIgAやIgA保有細胞の分布など、形態的特徴は不明である。本研究では、可溶性血清蛋白を効果的に固定できる生体内凍結技法を用いて、腸管液性免疫を担う免疫グロブリンA(IgA)とIgA保有細胞に対する高脂肪摂食暴露の期間の影響について、免疫組織化学的に解析する。これにより、高脂肪摂食によって①腸管液性免疫の機能低下がどの週齢で生じるか、②経時的な体重増加や高血糖と関連について解明することで、肥満・糖尿病による腸管液性免疫の変化を明らかにする。
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研究実績の概要 |
肥満や糖尿病はcommon diseaseとして知られる栄養障害であり、それらが誘発する症状には腸管免疫機能の低下が報告されている。しかし、腸管液性免疫における免疫細胞の分布などの組織学的特徴は不明点が多い。昨年度までの研究では、通常食および高脂肪食を投与した12週齢と20週齢マウスの比較において、通常では20週齢までに増加する空腸絨毛中の免疫グロブリンA(IgA)保有細胞が高脂肪食投与によって抑制されることが示唆された。IgAおよびIgA保有細胞に対する高脂肪摂食の影響をさらに解析するために、通常食と高脂肪食のIgA保有細胞の差が明確であった20週齢マウスに着目した。 昨年度までに、蛍光抗体法によって空腸および回腸絨毛を基部(筋層側)のIgAおよびCD22抗体陽性細胞の分布密度を統計学的に解析し、高脂肪食マウスの空腸絨毛の尖部および中部のIgA+CD22+B細胞は有意に低値であることを明らかにした。 当該年度は、腸絨毛のIgA産生B細胞の分化においてシグナル伝達に関与するサイトカインとして、B細胞活性化因子(B cell activating factor belonging to the tumor necro- sis factor family、以下、BAFF)および増殖誘導リガンド(A Proliferation Inducing Ligand、以下、APRIL)を免疫組織化学的に解析した。先行研究の多くはBAFFとAPRILをTNF-familyとして同様の扱いをしているが、本研究結果は高脂肪食マウスの空腸絨毛のBAFFのみが有意に減少することを示した。したがって、高脂肪食は腸絨毛におけるIgA産生形質細胞の供給過程に影響することにより、腸管免疫機能の低下することを示唆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度に施設設置の実験動物飼育機器に不具合が生じ、本年度の機器の納入の遅延が生じていた。しかし、予定していた主たる実験は完了し、細胞の同定、サイトカインの分析まで着手した。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの知見をまとめ、論文投稿中である。補足実験である分子生物学的解析では、血中および臓器中の炎症性サイトカイン、糞便中IgAの定量評価をする予定である。
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