研究課題/領域番号 |
20K19699
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人青森県産業技術センター |
研究代表者 |
依田 毅 地方独立行政法人青森県産業技術センター, 工業部門, 主任研究員 (50814563)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 香り成分 / ミネラル / カプロン酸エチル / 酢酸イソアミル / イソバレルアルデヒド / 生体モデル膜小胞 / 細胞サイズリポソーム / エラゴステロール / 人工細胞膜小胞 / イソアミルアルコール / カプロン酸 / 膜の流動性 / 吟醸香 / 生体膜 / ドメイン構造 / 栄養機能解析 |
研究開始時の研究の概要 |
人工細胞膜の実験からは短鎖脂肪酸を構造内に持つ吟醸香成分カプロン酸エチルを含有する膜のドメイン構造やそれに対するミネラルの影響を物性物理化学的観点によって、また酵母細胞の観察からは生物物理学的な視点により、細胞膜の物性や信号伝達に短鎖脂肪酸構造を持つ吟醸香成分やミネラル分が栄養としてどう振る舞うのかを総合的に解明したい。そして、幅広く食品や飲料に含まれ、ヒトを心地よくさせる機能に着目されてきた吟醸香成分とこれまで様々な機能が知られてきたミネラル分の相乗効果を解明することにより、成果を国民の豊かな食生活と健康な生活に役立たせたい。
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研究成果の概要 |
1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)/ 1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)/コレステロール(Chol)三成分からなる相分離構造(固体秩序相/液体無秩序相, So/Ld 等)をする細胞サイズリポソームの割合はカプロン酸エチル(EC)を添加した時大幅に減少し均一な構造が増えた。 エラゴステロール含有細胞サイズリポソームが荷電脂質を含む時およびミネラル分に対してChol含有時に比べて穏やかに応答したことを見出した。 信号伝達におけるミネラル分や香り物質の生命プロセスへの影響の解明と濃度推定等の分析ツールへ応用可能な成果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
香り成分やミネラル分が膜のダイナミクスや温度応答、相分離ドメイン構造形成に影響を及ぼすことが分かった。またそれらが膜脂質の成分、とくに酵母に含まれるエラゴステロールを含む時には穏やかに変化することを明らかにした。ミネラル分や香りが膜を通じて細胞への信号伝達をしている可能性や脂質の種類を変化させた実験によって生物種(によって異なる脂質種)で異なる可能性が示唆された。さらに、結果そのものが香り物質の濃度推定等の分析ツールへ応用可能な研究成果となった。
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