研究課題/領域番号 |
20K19745
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
深作 亮也 九州大学, 数理学研究院, 助教 (40778924)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 包括的グレブナー基底系 / ホップ分岐 / グレブナー基底 / 限量子消去 / 因子分析 / 代数計算 / 一変数留数計算 / 因子分析モデル / 計算代数 / 数式処理 / 実限量記号消去 |
研究開始時の研究の概要 |
実数領域における計算代数手法 (実計算代数手法) の効率化と応用に取り組む。特に、実数領域における限量記号消去 (実限量記号消去) 等の効率化と応用に取り組みたい。 実限量記号消去のような実計算代数手法は、与えられた数理問題の実数解を正確に与えることができる。一方で、正確な実数解を与えるという利点の副作用によって、膨大な計算資源を要求するというような課題も持っている。 本研究では、実限量記号消去等のような実計算代数手法を数理科学分野に応用したい。特に力学系・特異点論・統計学等への応用を目指している。各応用分野に特化した効率化や、各応用分野のための新しい計算方法の創出を行いたいと考えている。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、固定された重複度を持つホップ分岐に関連する代数的な判定法を提案するとともに、包括的グレブナー基底系の表現の簡略化などの方法を提案することができ、一定の成果をあげることができたと考えている。特に、ホップ分岐の重複度はリミットサイクルの個数の上限となる概念である。力学系と関連するような実計算代数手法を提案できたことを意義深く感じる。また、包括的グレブナー基底系の表現の簡略性は実限量記号消去の計算時間や使用メモリなどに強い影響を与える。計算代数手法は膨大な計算時間や使用メモリを要求しやすいので、包括的グレブナー基底系の表現の簡略化は計算効率に関連する非常に重要なトピックの一つである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
計算代数手法は厳密な計算やパラメータを記号的に使うような計算を行うことができる。一方で、数値計算手法などと比べて膨大な計算資源(計算時間・計算メモリなど)を要求し易いような傾向を持っている。本研究では、厳密な計算やパラメータを記号的に使うような計算が可能であるというメリットを数理科学分野に活用してきた。また、膨大な計算資源が要求され易い傾向を持つというデメリットを、計算の効率化などを目指すことで、解消しようとする研究であると考えている。そして、今後、多くの学術的問題・社会的問題に計算代数手法を用いることを目指しているという点に学術的意義や社会的意義を持っていると考える。
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