研究課題/領域番号 |
20K19752
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小川 光紀 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 特任講師 (50758290)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 統計的推測 / ダイバージェンス / バイアス補正 / 推定値の存在性 / 欠測データ解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,統計モデルに付随する代数的・幾何学的構造を利用した統計手法の開発に取り組む.具体的には,非斉次な局外パラメータを含む場合の統計的推測手法の構築や,生物統計分野で重要な生存時間解析において複雑な状況でも適用可能な手法について研究する. 特に,統計的性質について一定水準の保証を維持しつつ,計算の観点から実用的な手法の確立を目指す.
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研究成果の概要 |
局外パラメータを含む離散指数型分布族において,局外パラメータの十分統計量を条件付けた条件付き分布の族における複合局所Bregmanダイバージェンスに基づく構造パラメータの推定手法の開発に取り組んだ.特に,ある種のロバスト性が期待される推定方法を開発した. また,Firthのバイアス補正推定量の推定値の存在性について,ロジスティック回帰モデルの場合に理論的結果を得た.二項ロジスティック回帰の場合には推定値の存在が保証されることを数学的に示し,多項ロジスティックの場合には先行研究の議論が不成立である反例を見つけた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
局外パラメータを含む統計モデルの推測手法の開発は統計学における古典的問題であり,特に計算負荷の軽減と統計的性質の両方をあわせもつ手法の開発には意義がある.本研究で用いた枠組みは近年の代数統計とダイバージェンスに基づく方法の両者の利点を活用したものであり,学術的にも意義あるものと考える.Firthのバイアス補正推定値の存在性に関する研究は,複数の応用領域において理論保証が不十分なまま普及している利用方法を検証するものであり,理論と応用の両面から意義あるものである.
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