研究課題/領域番号 |
20K19759
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
三枝 祐輔 横浜市立大学, 附属病院, 講師 (30806469)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 一般化線形混合効果モデル / 準線形モデリング / 変量効果分布の誤特定 |
研究開始時の研究の概要 |
クラスターデータは極めて広範な科学領域にわたって扱われている。クラスターデータとは、データセットがいくつかの小集団に分類できるものを指す。クラスターデータ解析において、最も採用されている解析手法の一つとして一般化線形混合効果モデル(GLMM) がある。GLMMは幅広いデータ型の解析に用いることができ、クラスター間の異質性に対応できる。しかしながら、変量効果分布の誤特定と呼ばれる計算上の仮定の崩れが起きると、解析結果を信頼できない場合があることが知られている。本研究では準線形モデリングと呼ばれる方法論を用いてGLMMを修正し、より良い性質をもつ新しいモデルを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究の成果として、準線形モデリングを用いて一般化線形混合効果モデルを拡張したモデルを提案した。さらに、提案モデルの推定アルゴリズムと提案モデルに適用可能な情報量規準を与えた。また、変量効果分布の誤特定下において、提案したモデルが予測を改善することを数値シミュレーションおよび実データ解析によって明らかにした。 これらの研究成果について2020年度統計関連学会連合大会、応用統計学会2021年度年会で口頭発表を行った。さらに、研究成果をまとめた論文が査読付き国際学術雑誌のStatistical Methods in Medical Researchに掲載された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義について、本研究の主目的である準線形モデリングを用いた一般化線形混合効果モデル(GLMM)の拡張は、非線形モデルの新たなクラスの提案と位置づけられる。これまでに準線形モデリングがGLMMに応用された報告はないため、新規の方法論に関する検討である。 社会的意義について、本研究の成果は従来のクラスターデータ解析や時系列データ解析における選択肢を広げ、新たな科学的発見に寄与することが期待される。したがって本研究の成果は統計学のみならず他の科学領域における研究にも資すると期待される。特に医学データ解析を通じて、提案手法が治療効果の予測を改善することを示した。
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