研究課題/領域番号 |
20K19792
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
大谷 雅之 近畿大学, 情報学部, 講師 (00782682)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | マルチモーダルデータ / スモールデータ / 群行動モデリング / 異常行動予測 / 屋内移動経路推定 / 環境刺激データ / 屋内人物位置推定 / 人感センサ / センサデータ駆動 / マルチエージェントシミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、養殖業などの生物の群れを扱う現場において、限られたセンサやカメラなどのデータを用いて、群れの異常行動を検出・予測する方法を考案する。具体的には、従来の映像データを用いた方法を、現場に配備されたデバイスから得られる映像以外のデータも扱えるよう拡張し、シミュレーションおよび現場のデータを用いてその有効性を検証する。本研究では、近畿大学水産研究所におけるクロマグロ稚魚の養殖現場を利用する。稚魚の遊泳行動を撮影した映像データと、水槽周辺に配備したセンサを通じて取得される照度、人感、CO2量などのデータを用いてモデルの構築と評価を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、水産養殖の現場において限られたセンサを用いて魚群の群行動モデル構築を目指し、人感センサを用いた人の移動経路推定を行った。その成果は以下の通りである。(1)人感センサのみを用いた人の移動経路推定手法を提案し、複数の人感センサの位置と影響範囲、およびセンサデータから毎秒得られる出力値のみで人の移動経路を推定することに成功した。(2)トラッキングカメラが出力する推定位置情報に人感センサの位置などを基準点に用いることで、実世界における人の真の移動経路を算出する方法を考案した。これらの内容で6件の国内学会発表と、トップ国際会議IEEE WF-IoT2022での発表を行い、後者では受賞された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案した人感センサのみを用いた屋内位置推定手法は、屋内位置推定手法の研究分野においては珍しい方法である。一般的な屋内位置推定手法は、WiFi電波のように三点測位で実施するものや、センサの数を増やしたメッシュ状環境を想定しているものが多く、本研究のように人の有無のみを出力する少量のセンサで実施する例はない。 しかし、本手法は、水産養殖に限らず、屋内位置推定を要する様々な現場に適用可能であり、適用範囲が広い。特に、人の有無のみを出力する市販のセンサを数台購入するだけで済むため、設置が容易であり、屋内位置推定の試験導入としても利用できるため、社会的に意義がある手法であると言える。
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