研究課題/領域番号 |
20K19800
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60070:情報セキュリティ関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
藤本 大介 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (60732336)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | センサーセキュリティ / 電磁波攻撃 / ハードウェアセキュリティ / 計測セキュリティ / 電磁的情報漏えい |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、センサを対象とした物理情報の取得過程におけるセキュリティを従来の直接的な測定メカニズムによる攻撃から間接的な電磁波を用いた攻撃に拡張しその脅威を検討する。電磁波を用いた攻撃により直接信号を取得できない範囲からセンサの情報を間接的に取得できる可能性、複数のセンサを組み合わせた対策手法に対しても攻撃が成立する可能性の検討、さらに、電磁波照射により内部の電気信号を改ざんできる可能性の検討を行う。その検討の結果より原因の解明・対策手法の創出を行う。
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研究成果の概要 |
自律制御システムにおいて外界の情報を取得するためにセンサの需要が高まっている。そのセンサに対して非侵襲的に電磁波を通じて行う攻撃を対象に研究を行った。電磁波を通じた攻撃は外部から電磁波を当て、内部に故障を発生させる注入と機器の動作から発生する電磁波を通じて情報が漏えいする2種の攻撃に大別される。本研究では、電磁波注入に対しては、機器の温度条件により耐性が変化することを明らかにした。電磁波を通じた漏えいに関しては、漏えい源となる素子の周辺の構造により、漏えいの強度が変化することを明らかにした。これらの詳細な条件を明らかにしたことにより、電磁波攻撃に対する耐性を得ることが可能となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
センサに対する攻撃は今後自律制御機器が増加することを鑑みると、インフラに影響する重要な研究分野であるといえる。本研究で対象とした電磁波を通じた攻撃手法は、センサの測定メカニズムへの依存が少なく、より多くのセンサに対して適用可能な手法として懸念されている。これまでの研究では、特定の機器に対しての電磁波攻撃の成否のみに着目しており、その手法が他の機器に及ぼす影響については議論がなされていない。本研究では、電磁波による故障の注入と電磁波を通じた情報の漏えいの両者について、温度依存性や周囲の部品構成の影響などを調査し、攻撃の脅威が高まる条件を明らかにした。
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