研究課題/領域番号 |
20K19817
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田中 緑 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 助教 (40780979)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 質感 / 光沢感 / 透明感 / 粗さ感 / 定量化 / 質感定量化 / 光沢度 / 質感知覚 / 質感計測 / 心理物理実験 / 視知覚 / 物体計測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、人間が物体表面から視覚を通じて感じ取る代表的な質感を対象に、物理量から人間が知覚する質感を定量化することによって、物体から人間が視覚的に知覚する質感を推定する質感定量化プロトタイプシステムを構築する。心理物理評価に基づいた人間の知覚情報処理の解析と、光学計測に基づいた物理情報の解析の双方から学際的にアプローチすることによって、知覚量と物理量の関係をモデル化し、正確で再現性のあるシステムの構築に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究は、光沢感、透明感、粗さ感を対象に、物体から視覚的に知覚する質感を推定する質感定量化プロトタイプシステムの構築を目的としている。種々の材質、色、表面凹凸を有する実物体を対象として、拡散照明および指向性照明を用いた心理物理評価に基づく知覚情報処理の解析と、光学計測に基づく物理情報解析の双方を実施した。結果、光学計測によって獲得した物理特徴量から、知覚する各質感の知覚量を推定するモデルを構築できた。特に光沢感は、既存研究で取り扱われてきた材質に限ることなく、石材や皮革、樹脂など10種もの実物材質を対象とした汎用的な定量化システムが構築できる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により構築した質感定量化プロトタイプシステムは、心理物理評価に基づく知覚情報解析と物理情報解析の双方からのアプローチによって、人間がどのような物理情報を用いて質感を知覚しているのかという質感知覚メカニズムの解明へとつながる学術的意義がある。更に、複数の材質に適用可能な汎用的なシステムの構築は、様々な産業分野の共通指標として活用される可能性を有することから、社会的意義も併せ持つ。プロトタイプシステムを更に発展させて対象物体を拡張できれば、様々な質感を対象とした定量化システムは、求める質感からものづくりに挑む要素技術としての活用も見込まれる。
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