研究課題/領域番号 |
20K19839
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
川口 一画 筑波大学, システム情報系, 助教 (80826975)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 遠隔作業支援 / 聴覚情報 / 注意誘導 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、工場等で熟練者が遠隔地から現場の作業者に作業の指示を行う際に、聴覚情報(音)を用いて特定の方向に注意を誘導する手法の提案を行う。提案手法では、作業者が見ている方向と遠隔指示者が指示した方向の角度差に応じて、音の高さや音の大きさ等を変化させることで(指示された方向に近づくにつれて音が大きくなる等)、指示された方向に作業者の注意を誘導することが可能になる。 研究を進める上では、複数種類の聴覚情報(音の高さ・大きさ等)の比較実験を行い、提案手法を実現する上で有効な聴覚情報の種類の選定を行う。その後、提案手法を用いて実際に遠隔作業での指示が可能なシステムを構築し、効果を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究では、工場等で熟練者が遠隔地から現場の作業者に作業の指示を行う際に、聴覚情報(音)を用いて特定の方向に注意を誘導する手法の提案を行う。提案手法では、作業者が見ている方向と遠隔指示者が指示した方向の角度差に応じて、音の高さや音の大きさ等を変化させることで(指示された方向に近づくにつれて音が大きくなる等)、指示された方向に作業者の注意を誘導することが可能になる。 2020年度には、注意誘導に用いる聴覚情報デザインのための予備調査として、主観評価の結果に基づき候補となる音の周波数を複数選定し、候補刺激に対して丁度可知差異(刺激を変化させ、元の状態から変化したと知覚される最小の変化量)の計測を行った。並行して聴覚情報を用いて実際に注意誘導を行い、その精度を評価するためのシステム実装を行った。このシステムでは、モーションキャプチャ装置と音響提示プログラムを連動させ、目標角度とユーザの頭部方向の差分に応じて音の高さを変化させる。 2021-2022年度には、実装した評価用システムを拡張し、目標角度とユーザの頭部方向の差分に応じた音響の変化パターンとして、目標角度に対して線形に音高が変化する線形変化条件、逆数に比例して変化する逆数変化条件、指数的に変化する指数変化条件の3種類を実装した。その後、実装したシステムを用いて実際に注意誘導を行う被験者実験を実施し、3種類の音響変化パターンおよび3種類の分解能を組み合わせた9種類の刺激について特性を評価した。評価結果について一件のデモ発表を行った。 また、2022年度後半より実装した音響変化を用いた遠隔作業支援システムを実装した。提案システムでは、遠隔作業者が現地側で取得したカメラ映像に対して指示点を指定し、音響変化により指示点までの注意誘導を行う。2023年度中にシステムの実装が完了し、今後評価実験および論文投稿を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実施計画で設定した「①提案手法による方向提示によって設計通りの精度を達成するための取り組み」および「②提案手法を用いた遠隔作業支援システムを構築し、その効果を検証するための取り組み」のうち、2022年度までに①に関する取り組みを実施した。また2022年度後半より②の取り組みを実施しており、2023年度中に評価を完了する見込みであったが、評価実験・論文執筆については2023年度中に完了しなかったため、研究期間の延長を行い2024年度に実施する。
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今後の研究の推進方策 |
研究実施計画の②の取り組みについて、2023年度中に評価を完了する見込みであったが、評価実験・論文執筆については2023年度中に完了しなかった。2024年度は評価実験・論文執筆に取り組む。
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