研究課題/領域番号 |
20K19844
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 東京大学 (2022) 東京工業大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
中村 拓人 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任助教 (10854036)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 疑似力覚 / 力覚提示 / ハンガー反射 / バーチャルリアリティ / 運動予測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では全身運動が伴うVR体験において,全身へ力覚フィードバックを行う小型・軽量な力覚提示スーツを実現させる.従来の力覚提示装置は「物理的な力」を再現して力覚提示を行っていたため,装置の大型・重量化に伴う使用者の動作制限によって全身適用は難しい.申請者は「ハンガー反射」現象と呼ばれる針金ハンガーを頭部に装着すると強力な回転方向の力覚が生起する現象について研究してきた.本現象は頭部以外にも手首,腰,足首においても確認され,現象発生時の圧迫を再現することで現象を制御する軽量で動作制限の少ないデバイスも開発した.本研究では現象を全身の複数部位に対して同時に適用することで全身への力覚提示を実現する.
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研究成果の概要 |
本研究では全身運動が伴うバーチャルリアリティ体験への力覚フィードバックを実現するために,力覚を知覚させる錯覚現象であるハンガー反射を用いた装置を開発した.本現象は皮膚のせん断変形を提示することで力覚を提示し,これまで頭,手首,腰,足首,膝で確認されてきた.本研究の成果として,新たに肘においても同様の現象が生起することを確認した.また,これまで1箇所でしか用いられてこなかったハンガー反射のデバイスを頭,肘,手首,膝に対して同時に最大7箇所へと同時に提示可能な装置を開発した.開発した装置を用いて複数箇所に対して同時にハンガー反射を提示した際の知覚力覚の特性調査を実施した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般的に身体の複数部位・自由度の力覚を提示するためには対応する数のアクチュエーターが必要とされ,大型・重量の装置が必要とされてきた.本研究で開発した装置は人間の錯覚を利用しているため,比較的小型・軽量な装置で力覚提示可能となるため使用者の負担を軽減させることができる. 本研究の社会的な意義は,小型・軽量な装置であるため装置の低コストでの実装が可能であるため今後の社会実装による普及が期待できる.本装置はリハビリ時の姿勢・動作支援への応用が期待できるため,より多くの利用者への普及も期待できる.
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