研究課題/領域番号 |
20K19846
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 (2021-2023) 名古屋大学 (2020) |
研究代表者 |
劉 海龍 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (00825739)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 自動運転 / 信頼校正 / ヒューマンマシンインタフェース / 自動運転システム / メンタルモデル / 人間機械インタラクション / Human-AV Communication / 認知過程 / Human Machine Interface / ヒュマンインターフェース / 過信抑制 / ヒューマンファクター / 過剰信頼 / 運転自動化システム / 人間機械系 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
レベル3以下の自動運転機能を有する車両は今後急速に普及が進むことが予想される。しかし,レベル1~3の自動運転システムの性能が向上すればするほど,ドライバの運転機会が減少することによる運転技能の低下だけでなく,システムに対する過信が生じることで,システムの機能失陥時に,ドライバが対応できない状況が起こりうる。 本研究では,レベル1~3の自動運転システムに対して,ドライバの過信を抑制するHMIを構築することを目的とする。運転自動化システムに対する過信の定義,又は過信の発生条件と発生過程を解明するうえで,過信抑制HMIの構築を行い,被験者実験を用いて,提案手法を検証する
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研究実績の概要 |
今年度はドライバの自動運転車に対する信頼を構築するため、ドライバに自動運転車のシステム限界と運転意図を理解させる車内向けヒューマンマシンインタフェース(iHMI)と外向けヒューマンマシンインタフェース (eHMI)を提案した。 レベル3の自動運転システム(ADS) は,システムの限界を超えた場合にドライバに運転引き継ぎ要請 (RtI) を出す.しかし,複雑な交通状況では,ドライバ目線でトリガーの候補が複数存在すると認識されてしまい,ADSが一つのトリガーに対してRtIを出しても,判断・操作を躊躇したり迷ったりする可能性がある.そこで,ドライバにRtIのトリガーを音声で提示し,ADSのシステム限界を明確に理解させるiHMIを提案し,被験者実験を用いてその有効性を確認し,ADSに対する過信抑制効果も確認した. また,レベル3ADSからドライバに対して運転を引き継ぐ過程では,自動運転車の挙動が不規則かつ不安定になり,周囲の自動車が事故に巻き込まれるリスクが高まる恐れがある.この問題に対して,本研究ではレベル3自動運転車にeHMIを搭載することで,ADSの作動状態や運転引継ぎ要請が発行された後のドライバの運転引継ぎ状況などを外部に提示する手法を提案する.レベル3自動運転車の周囲を走行する手動運転車のドライバに関するドライビングシミュレータ実験を行うことで,提案手法の有効性と自動運転車に対する信頼性を検証した. 最後に,自動運転パーソナルモビリティ(APMV)に注目した.APMVは歩行者に遭遇する際に,APMVと歩行者のコミュニケーションが乗客の主観感覚に潜在的な影響を与える可能性があると考えられる.本研究では,APMVの乗客を中心に,乗客の個性と好みのeHMIの関係を分析し,APMV用のeHMIを設計する際に乗客の個性を考慮することで,乗客がAPMVに対する信頼性も改善できた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度にはジャーナル論文1本を採択され、国内学会での発表を3回行ったためである.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる2024年度は,これまでの研究成果を中心に,ジャーナル論文への投稿や学会発表を積極的に行う.
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