研究課題/領域番号 |
20K19852
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
|
研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
山添 崇 成蹊大学, 理工学部, 助教 (00747884)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 複合現実 / 質感認知 / 照明 / 視覚 / 印象評価 / 質感 / 認知 / MR / xR / インタラクション / 主観評価 / 認知科学 / AR / VR / Mixed Reality / Material Appearance |
研究開始時の研究の概要 |
複合現実空間は,現実空間に映像情報が複合されることで,直感的に映像情報を操作でき臨場感をもたらし,正確性が要求される医療分野や直接体験の補完として教育分野での活用が期待されている.しかし現在のMRの技術では,現実空間と映像情報であるCGの間に見た目の大きな違和感が存在し,臨場感が感じられない問題が存在する.この違和感は主に質感の違いによって生じることが既に知られている.そこで,本研究課題では,MRにおける現実とCGの質感の違いを解消することを目的として,現実の空間の佇まいに応じてCGの質感や雰囲気を同調させ違和感の解消を図る手法の開発に取り組み,高臨場感を実現するMR環境の構築手法を提案する.
|
研究成果の概要 |
複合現実環境において、評価刺激となる仮想物体と現実物体の差異を少なくし、照明も同様に、仮想光と現実の照明の配光および照度条件を同様に再現し、高臨場感を実現する照明条件の検討と評価を実施した。印象評価実験の結果、配光変化に応じた質感認知の印象変化が仮想条件と現実条件において、同様の傾向を示すことがわかった。その一方で、同じ配光条件でも仮想条件と現実条件では異なる質感の印象を形成していることがわかった。また現実の照明は、仮想物体の質感認知に影響を及ぼすことがわかった。本研究課題の遂行によって現実環境と仮想環境および複合環境における質感認知および臨場感・現実感の差異と類似性が明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複合現実環境における照明条件が臨場感や質感認知に与える影響の検討と評価を実施した。本研究課題の実施により、照明が人間の認知に与える影響の一端が明らかとなったことで、違和感の少ない複合現実コンテンツやヘッドマウントディスプレイの開発に寄与することが可能である。また現実物体と仮想物体の双方の質感認知特性から現実空間と仮想空間のシームレスな複合を可能にする条件の一端が解明された。加えて、本研究課題の成果から画像処理や識字学習支援など、応用分野への発展につながる結果も得られた。
|