研究課題/領域番号 |
20K19862
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
高島 遼一 神戸大学, 都市安全研究センター, 准教授 (50846102)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 音声認識 / 構音障害 / 障害者支援技術 / 機械学習 / ニューラルネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、構音障害者のコミュニケーション支援を目的とした、構音障害者音声認識システムの開発を行う。構音障害者の音声は健常者の音声と特徴が大きく異なるため、個々の障害者音声に合わせたモデルの構築が必要である。しかし、モデル学習に十分な量の構音障害者音声の収集は困難なため、少量データでのモデル構築が必須である。本研究では、様々な言語、様々な構音障害症状のデータから、共通な構音障害特徴を抽出することで、個々の障害話者から得られるデータが少量でも、個々のデータ不足を補完してモデルの学習を行う手法を検討する。また実証実験を通じて、実用に耐え得るレベルの構音障害者音声認識システムの実現を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は構音障害者のコミュニケーション支援のための音声認識システムの構築を目的とする。音声認識モデルの学習において、学習に十分な量の構音障害者音声の収集が困難な点が課題である。そこで本研究では、大量の健常者音声を学習に利用するための転移学習と、比較的収集が容易な障害者の自由発話音声を利用するための自己教師有り学習を用いたモデル学習手法を検討した。前者では健常者モデルから対象の障害者モデルへ段階的に近づける多段階転移学習を提案し、また後者では疑似ラベルと自己教師有り学習を組み合わせた手法などを提案し、いずれも従来法より高い性能を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は構音障害者の社会的バリアを除去し、社会参加を支援することへの貢献が期待されるものである。運動障害に起因する構音障害者は手足も不自由なために手話などのコミュニケーションの代替手段が取れないケースも多いため、高精度な音声認識の実現が求められている。また本研究で特に焦点を当てている、学習データ不足の問題は構音障害者に限らず音声認識全般にわたって存在する課題であるため、本研究で提案した多段階転移および疑似ラベルと自己教師有り学習に基づく音声認識モデルの学習手法は、音声認識の広い分野において応用可能であると期待している。
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