研究課題/領域番号 |
20K19870
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
上里 達実 国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, 研究員 (90840611)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | リモートセンシング / 変化検出 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
地球観測画像の被災地検出に機械学習が応用されているが、自動的な被災地抽出は実用段階まで至っておらず、人間の目視による確認を必要としている。既存の手法は、被災前後の画像上の変化の自動抽出を試みているが、地球観測画像間には,雲の影響や撮影角度など様々な変化が含まれるため目標である地表面変化のみを検出することは難しい。本研究は、撮影環境やセンサ特性の差異により起こる様々な変化を人間のように識別し、目標である地表面変化を正確に抽出する深層画像分解モデルの開発および災害分野への応用を目的とする。
|
研究実績の概要 |
本研究では、地表面変化抽出システムの開発を進めた。研究者の一身上の都合により約1年間での中途終了となったため、当初の目標であったシステムを構築することはできなかったが、土台となる技術の開発に取り組み以下の項目を実現した。 1)画像分解モデル:地球観測画像を扱う上で大きな問題は、撮影環境・時期により画像が大きく変化し、2時期の画像を比較することが困難なことであった。地球観測画像とデジタル標高モデルを組み合わせることで照度の影響を定式化し、画像を照度と反射率の情報に分解する手法を開発した。これにより、撮影環境・時期による影響を受けずに2時期の画像を比較することが可能となった。 2)教師なし深層学習:地球観測画像では大量の正解ラベルに相当する教師データを用意する事が困難であったため、教師データを必要としない深層学習手法を開発した。大量の訓練データを必要とする従来手法と違い、1枚の画像のみに深層学習を適用することを実現した。さらにアテンション機構を用いる事により、畳み込みニューラルネットワークの構造自体がどのような正則化として機能しているのか、またどのように特徴量を生成しているのかを明らかにした。 開発した技術は当初の目標であった地表面変化抽出システムだけでなく様々な画像処理タスクに貢献することが期待できる。
|