研究課題/領域番号 |
20K19872
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
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研究機関 | 東京電機大学 (2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2020-2021) |
研究代表者 |
前田 高志ニコラス 東京電機大学, システム デザイン 工学部, 准教授 (20848361)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 統計的因果探索 / 因果推論 / 未観測変数 / 未観測共通原因 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、関数因果モデルに基づくアプローチを用いた手法が、効果的に因果関係を解き明かすことが明らかになっている。関数因果モデルに基づくアプローチとは、変数間の因果関係を関数によって表現することによって、変数間の因果関係を同定するアプローチを指す。 現在まで提案されている関数因果モデルの手法では、未観測共通原因が存在しないことが前提とされている。本研究では、未観測共通原因からの影響を受けている変数の組を提示しつつ、その他の変数の組については未観測共通原因のバイアスを受けることなく正しく因果の向きを提示するような因果グラフ推定が可能ではないかという問いに取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究では、未観測変数が存在する状況下での統計的因果探索手法の構築を行った。統計的因果探索とは、観測データとそのデータが生成過程に対する一定の仮定から変数間の因果関係を推定するものである。これまでの研究では、未観測変数の不在が仮定されており、限定されたデータへの応用しかできなかった。本研究において、このような仮定を取り払うことで、広範なデータに対し、統計的因果探索が行えるようになった。特に本研究では、因果関数が線形である場合と非線形である場合のどちらにも応用できる手法を提案することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの統計的因果探索は未観測変数の存在を認めない仮定をおいており、応用可能なデータの範囲は限られたものであった。統計的因果探索は経済・生物・社会など、さまざまな領域においてすでに多方面での応用がなされており、すでに多くの成果が得られている。このため、未観測変数を持つデータへの応用が望まれていた。本研究では、この仮定を取り除くことができたため、これまで以上に統計的因果探索の応用範囲を広げることができた。因果とは、これまで経験したことのない介入を施した際に生じる結果であり、この推論ができる領域が増えたため、社会政策などさまざまな分野へ応用が可能である。
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