研究課題/領域番号 |
20K19887
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 滋賀大学 (2022-2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2020-2021) |
研究代表者 |
小野島 隆之 滋賀大学, データサイエンス学系, 助教 (00824757)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 脳波 / 非線形振動子 / 位相応答曲線 / 深層学習 / カルマンフィルタ / 頭皮脳波 / ニューラルマスモデル / ニューラルネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
人間の脳からは周期的な活動が観測されており,この脳活動が協調することで認知機能を実現していると考えられている.しかしながら,この脳活動がどのように協調しているのか,さらには,どのような力学的な過程によって生じる周期的な活動なのかに関しては明らかになっていない.本課題では,頭皮脳波として観測されるマクロな脳活動の力学的性質の解明を目指し,“生理学的なモデルを用いた脳波の位相応答に関する研究”と“脳波から振動子としての成分を抽出する手法の開発”を実施する.
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研究成果の概要 |
本研究課題では脳波から周期的な信号を抽出するためにカルマンフィルタと自己回帰モデルを組み合わせた手法の構築と,深層学習を用いた解析信号の予測手法を提案した.脳波の実データを用いて手法の検証を行い,これらの手法は従来のリアルタイムの予測手法より高い精度で脳波の状態を予測することを確認した.これにより高い精度での脳波のclosed-loop実験を行える可能性がある.今後この脳波の状態予測手法を拡張し,脳波を非線形振動子と看做したうえでの状態推定と,入力に対する応答関数を推定する予定である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では脳波から周期的な信号をリアルタイムで抽出する手法を提案しており,この手法は脳波を用いたclosed-loop実験に用いることが可能である.これにより周期的な脳活動と認知機能との因果関係をより詳細に検証できる可能性がある.また,深層学習を用いた脳波の状態推定の枠組みは脳活動の解析やBrain Machine Interface(BMI)等の開発にも流用することが可能であり,脳神経科学における新たな実験手法の開発に貢献できると考えている.
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