研究課題/領域番号 |
20K19900
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
谷口 彰 立命館大学, 情報理工学部, 講師 (70831387)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 能動探索 / 能動学習 / 能動的推論 / 確率的生成モデル / 自律移動ロボット / 記号創発ロボティクス / 場所概念 / 教師なし学習 |
研究開始時の研究の概要 |
人間の生活環境で動作するロボットは,周囲の環境や人とのインタラクションを通して 環境中に存在する様々な場所の名前やカテゴリ知識 (場所概念)を自律的・能動的に学習することが求められる.ロボットは環境を移動中,人から発話された場所の名前や,その位置,画像といった場所に関するマルチモーダルデータを取得できる.しかし,ロボットの学習用データの収集に多大な作業負担を要することは解決すべき課題である.そのため本研究では,環境の地図や語彙および場所概念を自律的に獲得するための確率推論に基づく教師なし能動学習アルゴリズムの構築を行う.
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研究成果の概要 |
研究成果として,場所概念形成のための確率的生成モデルにおいて,パーティクルフィルタによる逐次ベイズ推論と情報利得に基づく探索位置決定を組み合わせた能動推論アルゴリズムを提案した.実験では,提案手法は家庭環境において,より正確かつ効率的に場所概念を形成できることを示した. この他に,場所概念の高精度かつ軽量なオンライン学習アルゴリズムにおける実証実験やサービスタスクにおけるロボットの行動決定問題に取り組んだ.また,空間認知を司る脳部位である海馬体を参照した確率的生成モデルの基盤を構築した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人同士のコミュニケーションにおいて,わからないことを聞く能力は重要である.ロボットにおいても同様であり,教示された内容の受動的な学習や命令された内容の一方的な実行のみでは本質的な意味での人とロボットの協働は実現できない.自らの知識獲得のために人に質問する能動学習は,人との言語的コミュニケーションの能力を拡張できる.能動学習は,知識を活用したタスク実行の能力と組み合わせることにより,言語を学習・使用し行動意思決定する高度な自律性の実現につながると考える.空間に関する汎用的な知識を持つロボットは,ナビゲーションを始めとする様々なタスクや場所ごとに適切な生活支援の実現につながることが期待される.
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