研究課題/領域番号 |
20K19904
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
ソン ヨンア 法政大学, デザイン工学部, 教授 (20831423)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Inflatable Robot / Soft Robot / Wearable Robot / Low-Pressure Inflatable / Human Robot Interaction / Inflatable robot / soft robot / wearable robot / human robot interaction / low-pressure inflatable / ソフトロボット / インフレータブル / 感性評価 / ウェアラブル / 触覚コミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,空気で駆動するインフレータブルロボット(風船のように空気で膨らませる機体を持つロボット)を付着・装着可能な形に改良することで,コミュニケーション形態の拡張を目指す.付着できるように設計する事で,あらゆる場面において既存の人工物や人間の機能性に増して感性的効果を付加的に拡張させる事ができる.本研究課題では、この装着型インフレータブルロボットを実際に開発し、柔らかい見た目と触り心地といった特徴がコミュニケーションにおける人の行動や感情に及ぼす影響を定量的に評価することで有効性を検証する.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,空気圧で駆動するインフレータブルロボットを付着・装着可能な形で改良することで,柔らかい動きを伝える拡張インターフェースとしての機能を実現し,人工物と人間がインフレータブルロボットを取り付けた際に人間の行動と感情に及ぼす影響を明らかにし,コミュニケーションにポジティブな影響を与える新たなインタラクティブメディアを創出することである.そのために,初年度は従来の大型インフレータブル機構を小型化かつ多様なデザインに対応可能にする具体的な仕組みを確立し,2年目は人工物の一例としてスマートスピーカーを対象に硬い外見と柔らかい外見の違いによる人間の行動と感情への影響を明らかにした. 本年度は,主にインフレータブルロボットの設計用ソフトウェア開発及び日常の人工物におけるインフレータブルロボットのアプリケーション開発を行なった.多様なデザインのインフレータブルロボットを誰でも設計できるようにするためには,一般的な3D CADを使った立体設計または3Dスキャンデータに加えて,狙った箇所に関節パーツを追加する事とそのデータを2次元の型紙として変換する事が必要である.本研究で実装したソフトウェアは,一般的な3D CADソフトウェアにアドオンとして追加できる方法をとり,実際のワークショップで提案したソフトウェアを使って型紙を生成できる事を検証した.また,日常の人工物におけるインフレータブルロボットの用途について家庭内の家電を対象にデザインリサーチを進め,従来の携帯経由のIoTではなく,デバイスそのものと物理的なインタラクションができるIoTを実現させる方法として再定義し,代表的なシナリオに関するインフレータブルロボットを実装した.しかし,今年度はこれらの提案に対するユーザ評価が行われていないため,次年度に被験者を募集し,アプリケーションとしての可能性と行動・感情への影響を明らかにする.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度の目標は、人間がインフレータブルロボットを装着した際の影響について調べることであったが、研究を進めるにあたり、インフレータブルロボットの設計自由度を高めることが優先的に必要であると判断し、専用ソフトウェア開発を進めた.また、昨年の人工物に対する評価についても、スマートスピーカーのみならず、家庭内の人工物を幅広く扱うためのアプリケーション開発を検討していたため、人間の装着型についてはまだデバイス設計及びデザインまでしか進められていない.来年度に幅広い人工物に対する評価と人間装着型に対する評価を進め、学術論文としてまとめる予定である.
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今後の研究の推進方策 |
今年度実装した、家庭内の幅広い人工物に取り付けられるアプリケーションとしてのインフレータブルロボットと、人間に装着できるインフレータブルロボットを用いて、それぞれの提案したアプリケーションが人々の行動や感情に与える影響をユーザ評価を通じて明らかにする.
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