研究課題/領域番号 |
20K19917
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
柳澤 渓甫 東京工業大学, 情報理工学院, 助教 (40866646)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | リガンド結合部位予測 / 隠された結合部位 / 深層学習 / マルチタスク学習 / 畳み込みニューラルネットワーク / 網羅的予測 / 共溶媒分子動力学法 / マルチタスク深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
タンパク質の低分子結合部位予測は創薬の初期における重要技術であり、低分子の結合時にのみ結合部位構造が現れるcryptic結合部位(cryptic binding site、隠された結合部位)を標的部位とした創薬のニーズが高まっている。 本研究課題では、タンパク質立体構造を入力とするマルチタスク深層学習を行い、低計算コスト・高精度のcryptic結合部位予測手法を開発する。また、既知タンパク質立体構造全件へ手法を網羅的に適用し、結果を生体内の分子間相互作用がまとめられたKEGG PATHWAYにマッピングすることで、薬剤標的タンパク質の選択に有用な情報を視覚的に提供する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、タンパク質立体構造に隠された(cryptic)結合部位を高速に予測する手法を開発し薬剤標的タンパク質の選択に有用な情報を提供するものであった。 共溶媒分子動力学 (MSMD) シミュレーションを通して cryptic 結合部位が出現したタンパク質立体構造を作ることで学習データを増加させ、深層学習による予測を実現した。 一方、2023年度にMellerらがAlphaFoldによる高速な予測手法を開発したため、MSMD シミュレーション手法を拡充させることで、近年注目を集めている創薬モダリティである環状ペプチドに特化した cryptic 結合部位探索手法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は薬剤設計が難しいと考えられてきた病気に対して、創薬を加速させるための手法の研究である。 昨今の創薬は、1つの新規薬剤を開発・販売するまでに10年以上の時間と数千億円もの投資が必要であり、これが新薬の薬価の高騰を招いている。本研究は、その新薬開発にかかる時間・金銭的コストを削減するものである。さらに、本手法は既に薬剤が開発されている病気に対しても、副作用の少ない薬剤を設計するための指針になりうる。
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