研究課題/領域番号 |
20K19918
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 佑介 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (60830560)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | DNAナノテクノロジー / 液ー液相分離 / 分子ロボティクス / パターン形成 / リポソーム / 人工細胞 / 生物物理 / 液-液相分離 / 人工オルガネラ / 分子ロボット |
研究開始時の研究の概要 |
生命システムのような複雑な人工分子システム(分子ロボット)を構築するためには,細胞小器官のような機能的区画構造の形成を自在に制御する必要がある.本課題では,情報分子DNAの可制御性を駆使して,特定の外部刺激に応じて形成・消失を制御可能な人工オルガネラを創る.そして,人工オルガネラを筐体である脂質膜小胞に実装する.以上を通して,生命システムに見られるような機能的区画構造の形成を自在に制御可能な分子ロボット開発のための基本的方法論を確立することを目指す.
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研究成果の概要 |
外部刺激により形成・消失を制御可能な区画構造(人工オルガネラ)の構築を目的として,配列設計に従って液ー液相分離を示すDNAナノ構造を設計した.温度変化に応じた液ー液相分離により形成・消失する液体状凝集体に異種複数の酵素タンパク質を集積することに成功した.また,脂質膜の相分離に着想を得た二次元界面上でのドメイン型構造の形成も試みた.塩基配列が合理設計されたDNAナノ構造を設計することで,様々な模様の区画(パターン)を有する相分離マイクロカプセルを形成することに成功し,形成パターンの制御やカプセル構造と酵素分子との反応により,カプセル構造を消失させることに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DNAを利用することで,ナノ・マイクロ構造の構築にとどまらず,情報処理デバイスや刺激に応答して変形するデバイスを作ることができる.したがって,このようなDNAデバイスとDNAで形成されたオルガネラおよびカプセル構造を組み合わせることで,将来的には,刺激に応答した運動や,標的を認識してカプセルの中身を放出するなど,様々な機能を持った人工オルガネラ・カプセル構造への発展が期待され,医学,工学など多くの研究分野への寄与が見込める.
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