研究課題/領域番号 |
20K19919
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
柴田 賢一 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 非常勤教員 (90753799)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 白色脂肪細胞 / 褐色脂肪細胞 / 代謝振動 / 解糖系 / 解糖系振動 / レプチン / レプチン分泌 / 脂肪細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
脂肪細胞はエネルギーを貯蔵し、食欲を抑制する飽食ホルモンのレプチンを分泌する。レプチンは、肥満や糖尿病、妊娠、がんなどと関わる生命と健康にとって重要なホルモンである。しかし、その分泌メカニズムは十分に解明されていない。 膵臓のβ細胞によるインスリン分泌は、解糖系振動が関与していると言われている。解糖系振動とは、ブドウ糖を細胞が代謝していく過程で、代謝速度が上昇と下降を周期的に繰り返す現象である。β細胞によるインスリン分泌と同様に、脂肪細胞によるレプチン分泌も解糖系振動が深く関わっているのではないだろうか。 レプチンの分泌メカニズムを解明することで、医学的に有益な知見がえられると期待される。
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研究成果の概要 |
白色脂肪細胞はエネルギーを脂肪として蓄え、レプチンなどのホルモンを分泌する。レプチンの異常は肥満や糖尿病の原因になり、詳細な分泌メカニズムの解明は極めて重要である。褐色脂肪細胞は脂肪を消費して体温の産生する事で肥満を改善し、健康状態を改善することが知られる。本研究は、膵臓のβ細胞と同様に脂肪細胞においてもホルモン分泌と代謝が連結しているという仮説を検証するため、まずは代謝振動を起こし、ホルモン分泌と振動が同期しているかどうかを検証しようとした。本研究ではホルモン分泌との関連性の解明には至らなかったものの、両脂肪細胞とも生体内で起こりうる刺激によって代謝振動を起こすことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
白色脂肪細胞はエネルギーを脂肪として蓄え、レプチンなどのホルモンを分泌しており、レプチンの異常は肥満や糖尿病の原因になる。また、褐色脂肪細胞は脂肪を消費して体温の産生する事で肥満を改善し、健康状態を改善することが知られる。膵臓のβ細胞では代謝振動によって効率的なホルモン刺激を実現しており、白色脂肪細胞においても同様の現象が起こっている可能性がある。振動的な代謝はエネルギー産生効率が高い事が予想されているため、褐色脂肪細胞でも代謝振動により効率的な発熱を実現している可能性がある。両細胞において代謝振動の観察に成功したことは、ホルモン刺激や発熱効率を通じて健康状態の改善に貢献できると期待される。
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