研究課題/領域番号 |
20K19947
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62040:エンタテインメントおよびゲーム情報学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
植村 あい子 日本大学, 生産工学部, 助教 (00707862)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 音楽情報処理 / 自動作編曲 / 作編曲支援 / 音楽生成 / コード進行 / 和声解析 / 作曲支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目標は、音楽データにおいてハーモニーが含有する感性情報を捉え、機能和声とは異なる軸で音楽の魅力の核心に迫ることである。 本申請では、アマチュアがハーモニーの響きを手掛かりに楽曲生成ができる簡便なインタフェース作成への基礎検討として、リハーモナイズ(メロディは変更せずに元のコードを別のコードに置換し、曲の雰囲気に変化を付ける操作)された楽曲を用いて聴覚特性と音響分析を結び付けたモデルを設計し、ハーモニーの特徴を分析する。
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研究成果の概要 |
ハーモニーを中心に楽曲分析や楽曲生成を行い、以下のような成果が得られた。 ・聴覚特性と音響分析を結び付けたモデルを用いて、コード進行の時間方向の接続、メロディの制約、和音の同時性の面から改善を行った。LSTM-VAEに不協和音ペナルティを単純なネットワーク構造として追加することで、従来法に比べ三和音や7thコードといった標準的な和音数が増加し、非標準和音や不協和音の数が減少することが確認できた。 ・ポピュラー音楽のピアノ譜面からバラード風の編曲を行うシステムを提案した。分散和音や音符削減などのバラード変換ルールを設計し、結果から本システムがバラードらしさを高めることができることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の深層学習による楽曲生成や編曲の手法では、リハーモナイズされたデータが少ないこともあり、データから生成された結果が潜在空間内の周囲の学習データで補完されて、メロディに合わない不協和音が生成されるという問題があった。本研究では協和性を考慮した新たな手法を提案しており、当該分野への一定の貢献をもたらしたと考える。また、本研究の結果を応用することで、コードの響きのコントロールをユーザが行ったり、ユーザが提示されたコード進行を参考にして好みの進行を探索したりするシステムに応用できると考えている。
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