研究課題/領域番号 |
20K19954
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
奥村 大河 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (90867508)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | セシウムボール / CsMP / 珪酸塩ガラス / 合成 / 溶解速度 / 放射性セシウム / 福島原発事故 |
研究開始時の研究の概要 |
2011年3月に発生した福島原発事故において、放射性セシウムを含む数ミクロン以下の微粒子(CsMP)が破損した原子炉から環境中に放出された。珪酸塩ガラスを主成分とするCsMPのような微粒子の発生は過去の原発事故では報告例がなく、その環境動態は不明であった。本研究ではCsMP模擬ガラスを合成し、それを用いた溶解実験によりCsMPの溶解特性の詳細を解明することを目的とする。これにより、様々な条件下でのCsMPの溶解特性が精度良く決定でき、環境中でのCsMPの動態をより高い確度で予測することが可能となる。
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研究成果の概要 |
2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故において、放射性セシウムを含む数ミクロン以下の微粒子(CsMP)が破損した原子炉から環境中に放出された。本研究でCsMPを模擬したガラスを人工的に合成することに成功し、これを用いてCsMPの溶解特性を評価した。その結果、このガラスは海水中では純水中に比べてはるかに速く溶解することが明らかとなり、CsMP自身で溶解実験を行った先行研究を支持する結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでCsMP自身を用いてその溶解特性が調べられてきたが、土壌等の環境試料から微小なCsMPを採取する作業は煩雑であり、CsMPを多量に集めることは困難である。そのため、これまで溶解実験に供されたCsMPの数は限られており、得られた溶解速度には大きな誤差が含まれるという問題があった。本研究で合成した模擬ガラスを用いることで、様々な条件下でのCsMPの溶解特性が精度良く決定でき、環境中でのCsMPの動態をより高い確度で予測することが可能となった。
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