研究課題/領域番号 |
20K19976
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
三島 由夏 東京海洋大学, 学術研究院, 助教 (90854761)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | イルカ / コンタクトコール / 音声発達 / 指向性 / 送波音圧 / 受動的音響観測 / 深層学習 / コミュニケーション / 鳴音 / 生物音響 |
研究開始時の研究の概要 |
コンタクトコールを利用したイルカの受動的音響観測システムの構築を行う。コンタクトコールとは群れの結束維持のために仲間内で鳴き交わす音であり、広範囲に届き、 種特異的で、個体/グループ特有のパターンがある。コンタクトコールを受動的音響観測に用いることで、広範囲に渡る個体/グループ数の推定を目指す。カマイルカ、ミナミハンドウイルカを対象とする。①個体/グループ特有のパターンについての研究を進める。②指向性や送波音圧を測定し、受信範囲を推定する。③パターンに分類して、個体/グループ数を推定するアルゴリズムを構築する。④実際に野外で③を用いて②の範囲内の個体/グループ数を推定する。
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研究成果の概要 |
カマイルカのコンタクトコールを用いた受動的音響観測を行うために、まずコンタクトコールの機能について調べた。母仔に着目して調べた結果、仔は母の音に似た音を発達させていくことが分かり、カマイルカは血縁個体の間で同じタイプの音を使用している可能性を示唆した。また、受信範囲を推定できるように、コンタクトコールの指向性、送波音圧を測定した。そして、カマイルカが来遊する陸奥湾・噴火湾において長期録音を実施し、深層学習を用いたコンタクトコールの自動検出手法の開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、回遊するカマイルカの存在を音響的に把握することが可能になる。また、今後野生のデータにおいてもコンタクトコールのパターン分類まで行うことができれば、グループや血縁レベルでの特定ができるかもしれない。本研究の調査地である陸奥湾は、カマイルカが春から夏にかけて来遊する場所であるが、洋上風力発電の候補地として挙がっている。影響評価を行う上でも音響モニタリングは有用であり、本研究の意義は大きい。
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