研究課題/領域番号 |
20K19979
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
本田 晴香 (古賀晴香) 秋田大学, 理工学研究科, 助教 (90756983)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 魚類肝細胞 / スフェロイド / 細胞外マトリクス |
研究開始時の研究の概要 |
魚類肝細胞の培養は、シャーレ底面に細胞を接着・伸展させる「単層培養法」により、毒性試験へ応用されている。しかし単層培養法では、生体の細胞が元来有する構造や機能を失い、長期に渡る試験が困難であった。 細胞を密に集合させた「スフェロイド培養」は、単層培養よりも生体に近い機能を模倣できるが、その機能の向上・長期維持には限界がある。そこで申請者は、スフェロイド形成時に細胞外マトリクス(ECM)を添加し、さらなる機能発現の向上を発想した。 本研究では、「スフェロイド化+ECM添加の相乗効果」により、生体内の細胞の立体構造や機能を模倣し、それを少なくとも1ヶ月間維持できる魚類肝細胞の培養方法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
魚類肝細胞は、in vitroにおける環境評価試験や環境毒性試験での重要な細胞源である。魚類肝細胞を用いたセルベースアッセイでは、細胞をシャーレ底面に接着、伸展させる単層培養法が利用されてきた。一方、細胞を三次元的に集合・凝集させるスフェロイド培養は、単層培養よりも生体に近い機能を模倣できることが数多く報告されている。 申請者は、スフェロイド形成時に細胞外マトリクス(ECM)を添加することで、魚類肝細胞スフェロイドのさらなる機能発現の向上を発想した。本研究では、スフェロイド化とECM成分添加の相乗効果により、細胞の立体構造や機能を長期維持可能な、魚類肝細胞スフェロイド培養方法の確立を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
年々、使用される化学物質の種類は増加し、複雑な混合物となった環境水が、環境へ悪影響を及ぼすことが懸念されている。排水評価試験の一つに全排水毒性(WET)試験があるが、個体の飼育や維持など煩雑な操作を伴う。WET試験の対象として、簡便に培養や試験が可能な培養細胞の利用が考えられるが、生体の応答性や機能を完全に反映することはできない。本研究の成果によって、長期培養が可能な「in vitro魚類肝臓モデル」を作製することができれば、単層培養では不可能であった慢性毒性や生体蓄積の評価を、in vitroで行うことが可能になる。
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