研究課題/領域番号 |
20K20032
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 金沢大学 (2023) 東京大学 (2021-2022) 国立研究開発法人土木研究所 (2020) |
研究代表者 |
坂本 貴啓 金沢大学, 地域創造学系, 講師 (00815003)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 小河川 / 住民参加 / 流域治水 / 合意形成 / 維持管理 / 地方小河川 / 人口減少 / 河川法 / 市民参加 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国は4000以上の水系が存在する国土である.これらは河川法に則った管理が求められているが,地方自治体管理河川では,河川法の求める水準に見合ってておらず,被災が増加している.気候変動や人口減少といった一方で,住民が河川管理の一端を補強する場合も多く見られるが,どの程度その力が有効か実態は十分把握されていない.そこで本研究では管理の不足が著しい地方小河川の維持管理実態に関して調査・研究を行う.
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研究実績の概要 |
本研究では、地方小河川の河川管理のタイプを大河川付属型と、小河川単独型に分類した。今回は、手取川水系を対象とし、大河川付属型の河川・流域管理などについて知見を収集した。 本年は【1】高標高・豪雪地帯の伝統的水路(ミンジャ)や【2】流域圏型ジオパーク(白山手取川ジオパーク)における流域治水の合意形成について調査・研究を行った。 【1】の高標高・豪雪地帯の伝統的水路(ミンジャ)については、江戸時代からの自治組織の水路管理や社会背景に伴う水路の役割の変遷などについて明らかにした。本研究では,伝統的水路が集落維持に果たす役割を①水道機能,②流雪機能,③コミュニティ維持機能として高標高・特別豪雪地帯集落の水路の特性を体系的に整理した. 本研究では文献調査・実測・ヒアリングの3つの手法を用い,上記3つの機能について整理・分析を行った.①水道機能に関する調査では,昭和29年まで水道用水として使われていたミンジャの水道史を文献からの抽出,遺構の現地確認,当時水道として利用していた住民へのヒアリングから明らかにした.②の流雪機能に関する調査では,水道用水としての利用終了後の昭和42年以降,改修を加えたミンジャの現在に至るまでの改修史の記述整理,流況現地確認,水利配分の体系化・分析等を行い明らかにした.③のコミュニティ維持機能についての調査では,ミンジャの水路を区分けとして活用している自治活動について,区分け図の作成,区分け自治活動の事例についての住民ヒアリングをもとに明らかにした.
【2】の流域圏型ジオパーク(白山手取川ジオパーク)における流域治水の合意形成については、流域全体がジオパークである白山手取川ジオパークにおける社会実験の取り組みを社会実験の概要、ステークホルダー、コミュニティの連携過程などについて分析し、流域単位での流域治水における合意形成をどのように進めるべきか考察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍以降、調査は若干遅れて進行している。
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今後の研究の推進方策 |
最終年で付属型河川管理、単独型河川管理について比較し、地方小河川の河川管理のあり方を総括する。
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