研究課題/領域番号 |
20K20042
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 北海商科大学 |
研究代表者 |
坂口 可奈 北海商科大学, 商学部, 講師 (50756070)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 国家ブランディング / シンガポール / 観光政策 / 教育政策 / 国家建設 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、シンガポールの生き残り戦略を「自国をどう見せるか」という国家ブランディングの観点から分析し、従来言われていたような経済発展による生き残りではなく、良い意味のユニークさを求めそれをもとに国際社会で有利になるような立ち位置を求める戦略だったことを明らかにする。具体的には、他国の政府と国民に向けた観光政策、自国民に向けた教育政策の両方を分析し、指導者達が国内外に見せようとしていたシンガポールの姿を明らかにすることで、彼らが考えていた国家ブランディングを求める。そして、そこから彼らが考えていた「どのようにすれば国家を存続させられるかについての戦略(生き残り戦略)」を導き出す。
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研究成果の概要 |
本研究は、自国の生き残り戦略において、シンガポール政府が経済発展のみならず国家ブランディングも重要視していたことを示すものである。本研究では、シンガポール政府が国内外に「見せ」てきた姿を国内面(教育)と対外面(観光)の両方から分析した。その結果、シンガポール政府が、国内と国外の両方において多「人種」(多民族)性とグローバルかつクリエイティブな都市国家としてのイメージ形成を試みていたことが明らかになった。このイメージ形成は、国内の社会状況及び国際情勢や経済的潮流を考慮に入れたうえで調整されつつ行われたものであり、シンガポールの生き残り戦略の一つであったといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、シンガポールが単なる経済発展のみならず、自国のイメージをも考慮して国家建設を進めてきたことを明らかにした点である。そして、シンガポールが経済発展のみならず、ユニークな自国のイメージを国内外で形成することをも生き残り戦略としていたことを明らかにした。これは、国内向けの教育と国外向けの観光の結節点として国家ブランディングの概念を用いたことで可能となったものである。
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