研究課題/領域番号 |
20K20051
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東京都市大学 (2021-2022) 筑紫女学園大学 (2020) |
研究代表者 |
須藤 遙子 東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (60439552)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 在日米軍 / 軍事広報 / 親善イベント / メディア / パブリック・ディプロマシー / 在日米軍広報 / 自衛隊 / イベント / 広報イベント / ソフトパワー / SNS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「友好祭」「フレンドシップデー」などの親善イベントを対象とし、1950年代以降継続されてきた在日米軍による地域住民へのソフトパワー戦略の実態を文献調査とフィールドワーク調査によって明らかにするのが目的である。 近年15-20万人もの来場者がある米軍基地イベントは、優しさと真面目さを強調する自衛隊とは正反対に、強くてカッコいい軍隊を堂々とアピールする「積極的な広報戦略」ともいえるものだ。 親善イベントにダイレクトに反映される政治動向や、SNSの活用やVRの導入などのメディアの発達にも留意しながら、アメリカ研究・沖縄研究・基地研究・プロパガンダ研究等に新たな視座を提示することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、「友好祭」「フレンドシップデー」などの親善イベントを対象とし、1950年代以降継続されてきた在日米軍による地域住民へのソフトパワー戦略の実態を文献調査とフィールドワーク調査によって明らかにするのが目的である。当初の計画では最終年度にあたるため、国内のフィールドワークでは池子米軍基地フレンドシップデー、嘉手納基地アメリカフェスト、キャンプ座間日米親善盆踊り大会、三沢基地航空祭、読谷ハロウィンパーティ、キャンプキンザーフェス、 国外ではシンガポール・エアショーを調査し、研究全体の総括を行うはずだった。しかし、2020年からの新型コロナ蔓延の影響で、そもそも研究対象の米軍広報イベント自体が全て中止され、研究計画は引き続き大きく狂っている。 とはいえ2022年度は、コロナ禍もようやく落ち着きを見せ、米軍イベントも少しずつ開催されるようになってきた。一番の収穫は、2022年5月21-22日に3年ぶりに開催された横田基地日米友好祭の調査ができたことである。5月22日には、バイデン大統領がエアフォースワンで横田基地に到着したところにも居合わせることができ、軍や一般市民の様子を観察することができ非常に収穫があった。 また、アメリカ海軍の原子力空母「エイブラハム・リンカーン」が5月21日、補給などのため、神奈川県横須賀市にある基地に初めて寄港したところも調査に行った。近くのヴェルニー公園からの観察だが、非番の兵士の様子やメディア報道などにより、研究に進展があった。 沖縄には文献調査として、公文書館や県立図書館等を訪れた。現地に行かないと入手できない資料等もあり、大変有意義であった。 延長した2023年度において研究が進められることを願うばかりである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
上述のように、新型コロナウイルスの影響により、フィールドワークを主軸とする本研究は実質の中断状態にあった。上記のように、まずフィールドワークの対象となる米軍イベント自体が全て中止となっていた。在外米軍の広報イベント比較のために、海外フィールドワークも一部入れているが、こちらに関しても全く不可能な状態だった。 2022年度後半に入ってすこしずつ様々なイベントが再開し始めているので、2、3年の研究期間の延長をぜひとも希望する。
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今後の研究の推進方策 |
とりあえず1年の延長をしたので、2023年度は積極的にフィールドワークを行いたい。2023年4月には、すでに嘉手納基地アメリカフェストの調査を行った。海外調査もようやくできるので、夏にはドイツ・オーストリア・イタリアでの調査を予定している。本研究期間中に2回所属機関を変更することになり、文献調査も遅れ気味であったが、本年度からは沖縄の資料を中心に学会報告なども見据えて進めていく予定である。
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