研究課題/領域番号 |
20K20052
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 獨協医科大学 (2022) 京都大学 (2021) 国立民族学博物館 (2020) |
研究代表者 |
松岡 佐知 獨協医科大学, 医学部, 講師 (80805507)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 医療制度 / 非制度的医療 / 伝統医療 / 医療多元性 / ケーララ / 南インド |
研究開始時の研究の概要 |
南インドを事例に、類縁性を持ちながら異なる性質を持つ伝統医療医師と伝統的治療師が、いかに治療提供者としての互いのありように影響を与えあい、また人々が望む治療や生老病死のあり方に応答しているのかを明らかにする。そして、単に治療効果だけでなく、個人や社会にとって、医療制度の枠にとらわれない医療が、制度的医療との関係の中で、いかに機能しうるのか、その可能性と限界について質的・量的データに依って議論する。世界的に慢性疾患が増加し、公的資金が逼迫する状況で、医療制度外の要素に着目することで、制度のあり方について問い直し、医療と制度の関係について、社会や人間全体性の視点から、新たな知見を提供する。
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研究実績の概要 |
本研究は、南インドにおいて医療制度に取り込まれ、近代医療と同様に大学教育により医師が養成される伝統医療(アーユルヴェーダ等)と、公的には医療と認められない伝統的治療師(vaidya)の治療実践を比較することで、医療における制度のあり方について、社会や人間全体性の視点から考察するものである。単に治療効果だけでなく、個人や社会にとって、特に医療制度の枠にとらわれない医療が、制度的医療との関係の中で、いかに機能しうるのか、その可能性と限界について質的・量的データに依って議論することを目的としている。 1年目は、ケーララ州の3つの社会経済状況の異なる地域で公的資料には現れない伝統的治療師の実態調査を行う予定であったが、新型コロナウィルスの影響でフィールドワークを行うことができなかった。そのため、現地カウンターパートとオンライン上で連絡をとり、コロナ禍に対する伝統的治療師および伝統医療医師の対応を含め、実際的な状況について情報収集を行ったが、分析に値するデータの収集には至らなかった。 2年目も、現地調査を行うことができなかったが、コロナ禍への制度的・非制度的医療および村落部住民の反応などについて、オンライン上での現地カウンターパートからの聞き取りや現地の報道から情報を収集した。特にコロナ禍における伝統的治療師の役割について収集したデータを分析し、口頭発表した。3年目の本年は、8月と2月にフィールドワークを行うことができた。制度的伝統医療の医師と伝統的治療師の元で、特にコロナ禍の影響と対応を聞き取りするとともに、患者へ半構造化インタビューを行った。これまで継続して調査している治療者に加え、女性の伝統的治療師を抽出し、同様の調査を行った。これまでのデータをまとめ市場経済との関係を分析し、国際誌に投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
最初の2年間に、コロナ禍の影響でフィールドワークを行うことができなかったため、研究全体の進行が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、過年度に調査した治療者を再度訪れ、同様の調査を行い、データを補完するとともに、アウトプットに注力する。伝統的治療師と制度的伝統医療医師との具体的な相互関係性について、論文を執筆し、国際誌に投稿するとともに学会発表(IUEASなど)を行う。
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