研究課題/領域番号 |
20K20069
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 仙台白百合女子大学 (2021-2022) 日本福祉大学 (2020) |
研究代表者 |
高田 洋平 仙台白百合女子大学, 人間学部, 講師 (70737717)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ネパール / ストリート空間 / アクターネットワーク / 貧困層 / ストリート / 路上商人 / 貧困 / アクター・ネットワーク理論 / 人類学 |
研究開始時の研究の概要 |
ストリートは井戸端会議に見られる様に、従来、人が停留でき、密接に交わる、社会的に重要な場所であり、貧困層にとっては生活資源の1つだった。やがてそれは消費のための空間か、移動のための空間に意味を切り詰められたが、ストリートがどのような空間であるかは、人々、特に貧困層にとっていまだに重要である。しかしどのような仕方でそうした豊かな空間が可能になっているのかは十分に明らかにされていない。そこで本研究はネパールのストリートとその場所をめぐる社会運動を事例に、貧困層の共同性と停留を許すストリートのあり方を人類学的に分析し、ストリートが貧困層や人間社会にとってもつ意味の認識を深めることを目的にしている。
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研究実績の概要 |
2022年度末、ネパールでの20日間程度のフィールドワークを行った。おもな調査内容は、路上商人団体とカトマンズの行政当局双方への聞き取り、行政によるストリートの管理化の現在やそれに伴う路上商人の商行動の変化など、2020年度のフィールドワークでカバーしきれなかったテーマについてインタビュー等を行った。さらにアクター・ネットワークに関する文献研究を進め、存在論的平等性というANTの基本的視座において、本研究が扱おうとする貧困層、権力、支配はどのようなかたちで理解できるのかについて考察を深めた。これらの文献研究は当然、直接的な研究実績としては現れないが、現在、『文化人類学』に投稿し、査読修正中の論文の下地とし、さらにフィールドワークで得た新しいデータを加え、本研究を進めていきたい。また2022年度前期中はコロナによって現地ネパールでの調査ができる状況ではなかったため、宮城県内の在住ネパール人について移住労働の実態や困難等について聞き取りをおこなうと同時に、宮城県内のストリート空間について7月から8月にかけて集中的にフィールドワークを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナにより2年間の海外フィールドワークが実施できなかったことが影響し、大幅に研究が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度中に査読修正中の論文を提出し、掲載を目指す。また夏期か冬期に最終のフィールドワークを行い、データの収集と執筆を通して研究の推進を図る。
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