研究課題/領域番号 |
20K20071
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
河合 沙織 龍谷大学, 国際学部, 准教授 (60734499)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ブラジル / 社会課題 / 地域経済発展 / 国際協力 / 保健医療 / 地域経済 / グローバル化 / 開発研究 |
研究開始時の研究の概要 |
先進国・途上国に共通する課題として重要性が高まる地域経済発展に関して,本研究は,地域研究的アプローチと社会科学的手法を統合させ,地域経済発展を促すまたは阻害する条件ならびに制度的・構造的課題を明らかにすることを目的とする。とりわけ本研究では,ブラジルを対象に地域経済発展に関して,(1)マクロレベルでの政治経済動向,(2)グローバル化にともなう国内経済地図の変化,(3)社会課題解決に資するプロジェクトに焦点をあてた分析を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では,ブラジルの地域経済発展と社会課題について,特定地域が抱える社会課題をグローバルイシューと関連付けて整理し,解決策の模索に必要な議論を明らかにすることを目的とした。本研究を構成する3つの柱のうち[1]マクロレベルでの政治経済動向について,論考を2本(査読付き論文1本)[2]グローバル化に伴う国内経済地図の変化について,論考を3本,研究報告1回,[3]社会課題解決に資するプロジェクトについて,論考2本(査読付き論文1本),研究報告7回を行った。コロナ禍を受け渡航中止要請期間があり当初の研究計画を修正する必要性が生じたが,コロナ禍による社会課題の変容を踏まえた研究が可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の研究成果は,国内の政治的分極化がマクロ経済運営を困難にすることを示し,ブラジルを含むラテンアメリカ諸国が抱える不平等な所得分配,深刻な階級対立,政治的不安定性の改善を抜きにして制度・政策改革を行うことの限界を指摘した。社会課題解決に資するプロジェクトに関しては,コロナ禍のような未曾有の危機に直面したブラジルにおいて,市場や政府の不完全性を補完する役割を果たした機動的な市民セクターが存在したことを明らかにした。また,保健医療分野でのODAに関する研究活動を通して,「グローバル・サウス」にアプローチする際に留意すべき点を「南側の視点」で検討する研究の必要性を示唆した。
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