研究課題/領域番号 |
20K20072
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
油井 美春 関西学院大学, 国際学部, 准教授 (50634440)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 憎悪犯罪 / オンライン・ヘイトクライム / マイノリティ / 現代インド / インド / 多数派専制 / コミュニティ・ポリシング活動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、憎悪犯罪の形態や争点の変容を把握し、オンライン上への拡大と苛烈化という新たな展開とその予防について、インドのケーララ州、グジャラート州、マハーラーシュトラ州での教育機関、民間団体、コミュニティ・ポリシング活動への聞き取り調査と参与観察を行い、比較による評価や応用可能性を考察する。国内外での成果公表を通じて、知見を再検討し、変容する憎悪犯罪とその対策についての学際的研究の意義を発信する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、インド社会においてスマートフォンの急速な普及に伴う通信アプリを介した虚偽の情報の拡散とオンライン上の憎悪犯罪と暴行事件の頻発という現在進行形の問題に取り組んできた。2014年のモディ政権成立以降、少数派への弾圧と不正義の横行の状況を確認した。加えて、未曾有の感染症の拡大、総選挙および州議会選挙の期間前後には、政治指導者のヘイトスピーチや虚偽情報の拡散が顕著となる傾向を把握し、有権者の選好への影響に一定程度及ぼしていたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、メディア消費時代を迎えたインドにおいて、憎悪犯罪の形態や争点の変容を把握し、その予防について議論してきた。本研究では論じてきた未曽有の感染症の拡大や選挙に際して、マイノリティへの憎悪犯罪、弾圧と不正義が横行するという傾向については、インドのみならず、途上国の事例でも検証可能と考えられる。マイノリティの排除と包摂が世界的に共通課題となっており、現在進行形の事象を取り上げてきた本研究課題の学術的な効果と社会的意義は大きい。
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