研究課題/領域番号 |
20K20077
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
山川 路代 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50734555)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 旅行者 / 予防接種 / リスク認知 / ワクチンヘジタンシー / 開発途上国 / 渡航医学 / インド / ワクチン / 感染症 / 疫学 / リスク管理 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、麻しんなど国内で制御されていたはずの感染症の蔓延が、日本を含む先進国で再び脅威となっている。この主な原因は旅行者にある。しかし、リスク対策として予防接種を受ける旅行者数は十分といえず、特に日本人は他の先進国と比較して少ない。これまでに国内外において旅行者が予防接種を受けない理由は殆ど分析されておらず、接種行動に至るプロセスの理解は進んでいない。本研究の目的は、日本人旅行者における予防接種行動に影響を及ぼす因子および因子間の関連性を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
本研究では、日本人旅行者における予防接種行動と関連する個人特性を疫学的手法を用いて検討した。インドのゲストハウスを利用した日本人旅行者では、全体の61%が渡航前に予防接種を受けておらず、ワクチンの安全性への懸念が高いほど予防接種を受けない傾向が見られた。一方で、大学のインド派遣プログラムでは、事前に予防接種を含む健康・安全に関する情報提供と必要に応じた個別相談が行われており、参加した学生全員が予防接種を受けていた。接種行動は、渡航目的や経済的負担を考慮するだけでなく、信頼のおけるリソースからの感染リスクやその対策に関する情報提供によって改善される可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
旅行者を介した感染症の移動を防ぐには、旅行者が自ら感染対策を講じることが不可欠であるが、旅行者にとって予防接種の障壁となっている要因については十分に検討されていない。本研究では、インドを旅行する日本人における予防接種率の実態を把握し、接種率向上に関連する可能性のある要因についての知見を集積することができた。得られた知見をもとに、旅行者の予防接種行動を高めるための実効性のある支援策が今後、検討されていくことが期待される。
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