研究課題/領域番号 |
20K20099
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
佐藤 洋子 高知大学, 教育研究部総合科学系地域協働教育学部門, 講師 (60627561)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 女性活躍 / 林業女子 / 性別職域分離 / 女性労働 / 林業 / ジェンダー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、「女性活躍」の下での林業における「女の仕事」の形成と受容、またその変革可能性を明らかにすることにある。 具体的には高知県と秋田県を対象地域とし、①従来「男の仕事」であった伐出の仕事に女性が参入している林業事業体に着目し、林業労働の場における「女の仕事」の形成と受容のメカニズムを明らかにするとともに、②「女の仕事」の形成に果たす外部要因(地域の歴史的背景/政策/教育機関)、③「女の仕事」の変革可能性をもつ女性グループの役割、を明らかにする。
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研究実績の概要 |
林業に従事する女性が「女性活躍」の下で職域を拡大し活躍の場を増やす中で、ジェンダー化された「女の仕事」はどのようなアクターによりどのようなメカニズムによって形成されるのか。女性たちはどのような意味づけによって「女の仕事」を受容するのか、あるいは受容しないのか。林業における性別職域分離の変革の可能性はみられるのか。本研究ではこれらの問いに取り組み、「女性活躍」の下での林業における「女の仕事」の形成と受容、またその変革可能性を明らかにすることを目的としている。 2023年度は現場で働く女性林業従事者や林業大学校在学中の女性、また林業大学校や行政の担当者、女性林研グループへの聞き取り調査を精力的に実施した。またファシリテーターを務めた林業女子会@高知と高知県立林業大学校のコラボによる「林業女子のキャリア論Ⅳ」(2024年1月)でも登壇した女性林業従事者の語りを得た。 そこから明らかになってきたのは、高性能林業機械が導入されるようになったことで女性が林業の現場で働くことができるようになっていること、その一方で「女性は機械に向いている」という言説があり現場では女性に伐倒よりもそれ以外の作業が割り振られる傾向がある、という2点である。そのような中で現場の女性たちは「女性向き」の仕事を乗り越えるために、「やれる姿を見せる」よう努める、何らかの「武器」を持つ、という戦略を取っている様子が見えてきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現場で働く女性林業従事者への聞き取り調査により、林業において「女性は機械に向いている」という言説があることを発見できた。
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今後の研究の推進方策 |
追加の調査を行うとともに、これまでの成果をまとめて学術誌に投稿する。
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