研究課題/領域番号 |
20K20113
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
|
研究機関 | 公益財団法人高輝度光科学研究センター |
研究代表者 |
大和田 成起 公益財団法人高輝度光科学研究センター, XFEL利用研究推進室, 主幹研究員 (90725962)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 過渡吸収 / 軟X線自由電子レーザー / Fano共鳴 / 近赤外数サイクルパルス / 超短パルス発生 / ビーム安定化 / 軟X線 / 超短パルス / 自由電子レーザー |
研究開始時の研究の概要 |
原子・分子の反応を観測するためには、非常に短い時間幅を持つ超短パルス光源が必須となるが、極端紫外や軟X線領域では、高強度と超短パルスを両立できる光源の実現は困難であった。本研究は近赤外レーザーパルスによって誘起された過渡的な吸収の変化に着目し、希ガスが極端紫外・軟X線パルスに対して透明になる時間を制御することで、高強度・超短パルス光源を実現する。さらにパルス時間幅の評価と時分割実験への応用も行う。
|
研究成果の概要 |
ヘリウム原子の2s2p二重励起準位の吸収スペクトルは、自動電離状態との干渉によりFanoプロファイルと呼ばれる特徴的な構造を示すことが知られている。本研究では、近赤外レーザーパルスの照射によって、ヘリウムの2s2p 二重励起準位における吸光度が、非対称なFanoプロファイル形状から対称なガウシアン形状へと過渡的に変化すること観測した。その結果、近赤外レーザーパルスのパラメータによって透過スペクトル形状を制御できることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、物質の透過率を過渡的に変化させ入射パルス光の一部を切り出すことで、パルス幅を短くすることができる可能性を示している。本研究は、特に将来において短波長領域でもミラー共振器型自由電子レーザーが主流になった時の短パルス化に有用であることが期待される。短波長領域では共振器に多層膜ミラーを使用するため発振波長幅が狭くなり、結果としてパルスの時間幅が長くなることが予想される。そこへ本研究による成果を応用することで、ミラー共振器型自由電子レーザーの短パルス化が期待される。
|