研究課題/領域番号 |
20K20123
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
酒谷 粋将 関東学院大学, 建築・環境学部, 准教授 (20772148)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | デザインプロセス / 創造性 / 対話 / 社会構成主義 / 多義性 / デザイン方法 / 対話によるデザイン / 建築設計 |
研究開始時の研究の概要 |
人々の考え方や価値観が多様化する昨今の社会的状況の中では、多様な望みや願いを受け止める建築・都市空間の実現が求められる。本研究ではそうした多義性を併せ持った建築・都市のデザインの方法論に関する知見を得ることを目指す。特に社会構成主義を中心とした諸理論を参照しながら、他者の想いを共有し、相互に理解するための「対話」の概念に着目し、多様な知識と経験を持ったデザインの主体がデザインの対象の豊かな多義性を構成するための創造的対話についての実践的・理論的基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では多種多様なデザイン主体によって構成されるデザインの意味や価値の多義性についてそのメカニズムや形成プロセスを明らかにすることを目指し、まずは複数人のチームによるデザイン実験を実施し、そこでのデザインの具体的な内容を分析することで、一つのデザインの要素に複数の異なる意味づけ・価値づけが行われることを示した。次に多主体によるデザインで生み出されたアイデアや意見を集約するためのデザインツールを開発し、その検証を行った。更に多主体の対話によるデザインの実践活動として、横浜市にある空き家を対象にそれをシェアハウス兼地域拠点としてリノベーションするプロジェクトを推進し、そのプロセスの分析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
意地悪な問題としてのデザインにおいて、不確かな状況からの予期しない応答に耳を傾け、対象を捉える枠組みとなる自身のフレームを書き換えデザイン対象の潜在的な可能性を発見していく「行為の中の省察」が重要である。対話によるデザインにおいても、他者の価値観や思想的背景を知ることで自身のフレームを更新し、よりよいデザインの解を見つけることができるのであるが、そうした解の探索プロセスに着目するのではなく、複数の主体が対話を重ねながらデザインの対象に与える複層的な意味や価値に着目し、その多義性の構成プロセスにおける「対話」の意義を明らかにすることに本研究独自の学術的意義があると考える。
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