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多様な情報社会の生成過程を描く:ブータンにおけるビデオゲーム普及を手がかりとして

研究課題

研究課題/領域番号 20K20134
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
研究機関昭和女子大学 (2021-2023)
早稲田大学 (2020)

研究代表者

藤原 整  昭和女子大学, 人間社会学部, 講師 (60755750)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードブータン / 情報社会 / ビデオゲーム / モバイルゲーム / 地域研究
研究開始時の研究の概要

本研究は、情報社会なる社会がどのように生成され得るのか、その具体的プロセスを明らかにすることを目的とする。特に、特異な情報化過程を辿ったブータン王国におけるビデオゲームの普及に焦点を当て、物理的な繋がりからネットワークによる繋がりへとシフトしていく、その過程を観察する。
そして、ブータンという血縁・地縁が強く社縁的な繋がりが乏しい地域において、ビデオゲームという情報通信技術の発展により生まれた遊びを通じて、どのようなネットワーク社会が生成され得るのか、調査結果をもとに分析していく。

研究実績の概要

本研究では、ブータンにおけるビデオゲームの普及に焦点を当て、ブータンという血縁・地縁が強く社縁的な繋がりが乏しい地域において、ビデオゲームという情報通信技術の発展により生まれた遊びを通じて、どのようなネットワーク社会が生成され得るのか、その過程を明らかにしていくことを目的としている。
本研究の開始後、2022年度の半ばまでは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の国際的流行により海外渡航を伴う現地調査は不可能であったため、現地協力者の助力の下、質問紙とオンラインビデオ会議システムを利用した半構造化インタビューを実施してきた。
2023年度は、2023年9月に現地調査を実施し、ブータン王立大学シェラブツェ・カレッジ、ジグメナムゲル工科カレッジの2校の協力を得て、ブータン人学生を対象とする非構造化インタビューを実施した。これは、主にモバイルゲームを頻繁にプレイするコアゲーマー学生が、どのようにビデオゲーム(モバイルゲーム)のプレイ経験を蓄積してきたか、また、その過程においてブータン社会においては、どのようにビデオゲーム(モバイルゲーム)が受容されてきたか、を問うたものである。
なお、上記現地調査と並行して、近年進展の著しいゲーム研究(Game Studies)に関する最先端の調査・研究の文献調査を行なっている。特に、日本はそのビデオゲーム市場の規模に対して、学術的なアウトプットが少ない傾向にあったが、ここ1、2年のあいだに、日本やアジアという地域の文化的特性とビデオゲームプレイヤーの性向に関連した研究も蓄積されてきており、それらの知見を本研究にも援用する狙いがある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

「研究実績の概要」欄においても述べた通り、本研究は開始直後から丸2年半の間、現地調査が叶わず、非常に限定的な情報収集のみに留まった。現地調査再開後は、現地協力機関の支援を受けながら順調にデータ収集を行うことができているものの、収集したデータの分析、調査結果に基づく論文の執筆や研究発表までは至っていない。

今後の研究の推進方策

2021年度以来、遠隔での現地調査を試みてきたが、特にZoom等のビデオ会議機能を用いたインタビュー調査では、調査対象者との日常的な会話のなかから真に重要な調査データを引き出すような、現地調査特有の雰囲気をつくり出すことは難しく、新型コロナウイルス感染症の終息を待たざるを得なかった。
2023年度までに、当初計画では4回(予備調査1回、本調査3回)予定していた現地調査のうち2回の調査を実施することができた。ただ、円安進行や世界的な燃料費の高騰等により、当初予定していた回数の渡航は実現不可能となった。
2024年度は、研究期間を1年間延長し、過去2年間に収集することができたデータ、および、並行して実施してきた文献調査結果に基づいて、そのアウトプットとなる論文執筆、ならびに、研究発表に注力していきたいと考えている。
ブータン人ゲームプレイヤーの「ゲームをプレイするきっかけ」「プレイ体験の価値」「他のプレイヤーとの出会い」「プレイヤー間の対話」「プレイヤーコミュニティへの参加」「プレイヤーを取り巻く環境」といった語り中心に、ブータンにおけるゲームプレイ環境とその形成過程と照らし合わせて、ビデオゲームのプレイヤーコミュニティがどのように形成され、そして、当該ゲームに対する批評や言説がどのように変遷していったのか、そのダイナミズムを明らかにしていく。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] What Does It Mean to Play a Video Game in Bhutan?2022

    • 著者名/発表者名
      Fujiwara Hitoshi
    • 雑誌名

      The Twelfth International Convention of Asia Scholars (ICAS 12)

      巻: 1 ページ: 169-176

    • DOI

      10.5117/9789048557820/icas.2022.020

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] What Does It Mean to Play a Video Game in Bhutan?2021

    • 著者名/発表者名
      FUJIWARA Hitoshi
    • 学会等名
      International Convention of Asia Scholars 12
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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