研究課題/領域番号 |
20K20155
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
中井 康雄 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10584790)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 頭蓋内皮質脳波 / 高ガンマ律動 / 計算課題 / 脳機能マッピング / 皮質脳波 / 計算処理 / 周波数解析 |
研究開始時の研究の概要 |
計算処理能力は、最も高次な脳機能の一つである。本研究は、脳腫瘍の覚醒下手術症例やてんかん外科症例20例程度を被験者として、機能局在同定目的で脳表に留置した硬膜下電極で測定された皮質脳波から得られる高ガンマ律動が、聴覚刺激と視覚刺激による計算課題を与えた際に、脳のどの領域が、どのタイミングで、どの順番で活動していたかを観察し、それぞれの計算処理時の脳活動の違いや負荷による変化を検討する。
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研究成果の概要 |
今回我々は計算課題中の皮質脳波を用いてヒトの計算機能に関して検討した。計算課題は視覚的及び聴覚的提示され、数字・演算提示時と回答時の高ガンマ律動の振幅変化率を算出した。聴覚的提示では1つ目の数字提示直後に上側頭回と中心前回の活性、中前頭回と紡錘回の抑制、視覚的提示直後に紡錘回や外側後頭葉の活性、演算提示の際は上側頭回と中心前回での活性、2つ目の数字提示後に縁上回の活性、回答直後に中心前後回が活性を認めた。計算課題時の脳活動の経時的変化を示すことができた。上側頭回は一次聴覚野、外側後頭葉や紡錘回は高次視覚野、中心前回は作業記憶および一次運動野、縁上回角回は計算の実行に関連する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頭蓋内皮質脳波を用いて計算時の脳機能に関する脳機能マッピングが可能であることが示唆された。計算機能などの高次脳機能は直接電気刺激では評価しにくく、皮質脳波は直接電気刺激よりも低侵襲なマッピング手法であり、術前評価として臨床的に有用である可能性がある。
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